将太の寿司
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『将太の寿司』(しょうたのすし)は、寺沢大介による漫画作品(料理漫画)、およびそこから派生したドラマ・アニメ・小説作品。この項目では、直後に開始された続編『将太の寿司~全国大会編~』についても扱う。
目次 |
[編集] 概要
『将太の寿司』は1992年から1997年のマガジンSPECIALおよび週刊少年マガジン誌上で連載され、単行本が全27巻(文庫では全14巻)刊行されている。続編『将太の寿司~全国大会編~』も1997年より2000年まで同紙に連載され、こちらは単行本が全17巻(文庫では全8巻)刊行されている。
第1作『将太の寿司』は第20回講談社漫画賞を1996年に受賞するとともに、テレビドラマ・アニメ・小説など各種メディアでも展開された。
東京の名店「鳳寿司」で働く関口将太が、創意工夫を凝らした寿司によって新人寿司職人コンクールを勝ち進むというストーリーを主軸に、寿司によって人間関係を修復したり悪人を倒したりなどのエピソードが挿入される構成を基本としている。
『全国大会編』では、アニメ版『ミスター味っ子』程ではないにせよ、寿司を食べた者の過剰なリアクションが散見された(審査員が想像の中で空を飛ぶなど)。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
[編集] マガジンSPECIAL連載『将太の寿司』
巴寿司・小樽の面々・佐治やシンコなどの存在しないパイロット版である。単行本では1巻から2巻、文庫版では14巻に収録されている。
東京の名店「鳳寿司」の追い回し(雑用係)として働く関口将太と、彼を取り巻く職人たちのドラマを描いた短編・中編集となっている。最終エピソードである大政の寿司握りコンテスト出場から独立までの話には、今後の週刊連載での縦糸となる「寿司バトル漫画」の骨格がみられる。
[編集] 週刊少年マガジン連載『将太の寿司』
舞台は北海道の小樽から始まる。主人公の関口将太の実家は「巴寿司」という寿司店を営んでいたが、巨大チェーン店の「笹寿司」による度重なる嫌がらせのせいで最低の材料しか手に入らず、店は廃れていた。将太は笹寿司の鼻をあかすために「寿司握りコンテスト」の出場を父親に提案するが、父親は笹寿司の手による海難事故で重傷を負い、コンテストに出場できなくなってしまう。代わってコンテストに出場した将太は、東京の名店「鳳寿司」の親方である鳳征五郎に職人としての心がけを認められ、一人前の寿司職人になるため単身東京へ向かう。
鳳寿司にて修行を続ける将太に、征五郎親方は「新人寿司職人コンクール」出場を勧める。先輩・佐治安人との出場権を賭けた三番勝負に将太は勝利したものの、佐治は「入りたての新人に負けたとあってはメンツが立たない」と言い残して鳳寿司を去っていった。
こうして新人寿司職人コンクールは幕を開ける。強敵たちとの戦いをくぐり抜ける最中、再び登場した佐治によって将太は、この大会が全国新人寿司職人コンクールの東京大会であったことを知らされる。
決勝戦・プレーオフと勝ち進み全国大会への切符を手に入れ、将太はついに鳳寿司のツケ場に立つことを許された。未だ見ぬ寿司職人との戦いを、そして京都代表・佐治安人との再戦の日を待ちながら、将太は寿司を握るのであった。
[編集] 週刊少年マガジン連載『将太の寿司~全国大会編~』
全国大会に参加した将太を待ち受けていたのは、孤高のハイパー寿司職人・大年寺三郎太を始めとする圧倒的なライバル達、強化される勝負の課題、そして笹寿司の魔手であった。
笹寿司の一人息子・笹木剛志は、将太の行く先々に待ち受けて材料を買い占めるなどの妨害を行い、またコンクールの勝利と将太の破滅の為に「笹寿司四包丁」なる凄腕の職人たちをも雇っていた。
数々の苦境を跳ね返し、将太はより強靱な職人へと成長してゆく。
[編集] 漫画版の主な登場人物
カッコ内は異名/読み仮名(異名の無いキャラクターは読み仮名のみ)。
[編集] 鳳寿司
- 関口将太(せきぐち しょうた)
- 北海道は小樽の寿司屋「巴寿司」の長男。怪我をした父親の代わりに寿司握りコンテストへ出場したのを切っ掛けとして家業を継ぐ決心を固めた結果、中学卒業と同時に東京の名店「鳳寿司」へと修行に入る。
- 「スポ根もの」に通じる、いわゆる努力の才能を持っており、技術や知識の習得に余念がない。経験の浅さを創意工夫と努力で補うことを信条としており、食べる者への真心を込めた寿司は人の心を打つ。
- 小畑慎吾(シンコ/おばた しんご)
- 鳳寿司の追い回し(雑用係)で、将太よりは半年ぶん先輩。「コハダに成っていない」という意味合いで、名前をもじって「シンコ」と先輩や将太からは呼ばれている。
- 精神的に脆い面があるようで、失敗を気に病んで逃亡したことがある。将太の説得により鳳寿司に復帰した後は職人になるため一層の努力を行っており、全国大会編ではその成果を見ることができる。
- 吾子飛男(あこ とびお)
- 将太の後に入ってきた鳳寿司の追い回し。高校を中退し、母親からの要望で鳳寿司に入ってきた。ジャンクフード漬けで寿司の味が分からない、隠れて煙草を吸う、失敗にふて腐れて飲酒をするなど、問題の絶えない少年であったが、将太のフォローや叱咤によって真っ直ぐな性根を取り戻し「天下の鳳寿司のパシリ」を自認するようになる。
- 鳳征五郎(おおとり せいごろう)
- 当代の名人と言われた鳳寿司の親方。創業者ではなく婿入りして店を継いだ二代目で、奥方は病弱のため店には出てこない。征五郎本人も身体の衰えによって既に一線を退いており、将太がツケ場に立ってからはほとんど寿司を握らなくなる。
- 全国大会編にて引退を決意し、大政小政の独立に合わせて店を畳む予定であったが、鳳寿司に戻ってきた佐治を親方へ迎え入れたことにより安心して隠居生活を送る。
- 藤田政二(大政/ふじた せいじ)
- 親方に次ぐ年長の職人。「大政(おおまさ)」または「政(まさ)」と呼ばれている。全国大会編にて「鳳寿司」の屋号を引き継ぎ独立。
- 岡村秀政(小政/おかむら ひでまさ)
- 大政と並んで鳳寿司を支える職人。「小政(こまさ)」または「秀(ひで)」と呼ばれる。全国大会編にて雅子と結婚し、「鳳寿司」の屋号を引き継いで雅子の実家の隣に独立。
- 佐治安人(さじ あんと)
- 将太より5年先輩だがツケ場には入っておらず、材料の仕込みや米炊きを担当していた。
- 勝手の分からぬ将太にいきなり米炊きを命じて放置する、小樽からの将太への手紙を勝手に処分するなど陰険な行動が目立っていたが、新人寿司職人コンクールの出場権を賭けて将太と激しい三番勝負を繰り広げるうちに、将太を一人の寿司職人として認めるようになり、敗北を契機に鳳寿司を去る。
- その後は各地を放浪したのち京都へ流れ着き、ここから改めて新人寿司職人コンクールへ出場。塩一粒の差異も見逃さぬ「絶対味覚」を習得し、将太の前へ再び立ちはだかる。
- コンクール終了後は、鳳征五郎や職人達の強い要望により鳳寿司に復帰、三代目の親方となる。
- その激しい性格から、慎吾によると「サージェント(軍曹)」の綽名を持つが、初登場時の紹介以外では、ごく小さいコマにて一度しか使われていない。
- 名前の表記に揺れが多く、単行本初版では「やすと」だったり「あんと」だったり一定していなかった。
- 富山雅子(とみやま まさこ)
- 配膳係の女性。はっきりと物を言う気っ風の良い性格をしている。
- 実家は老舗の豆腐屋。全国大会編では小政と結婚し、その実家の隣で寿司屋を開業することになる。
[編集] 『将太の寿司』の寿司職人たち
- 下山鉄雄(しもやま てつお)
- 新人寿司職人コンクール・東京大会に出場しているエビ名人。エビの見立てと扱いに関しては百目の辰も一目置くほどである。
- 紺屋碧悟(こうや へきご)
- 新人寿司職人コンクール・東京大会に出場している、高級寿司割烹「碧寿司(みどりずし)」の2代目オーナー兼寿司職人。天才的な技術を持っているが欲求のためには手段を選ばぬ高慢な性格をしており、笹寿司同様に財力に物を言わせた小細工を弄して将太に挑むものの敗北。その後は武藤鶴栄の力を借りてコンクール外で将太に勝負を挑むがこれも敗北、手口の汚さが明るみに出た結果、碧寿司を廃業する羽目になる。
- 『全国大会編』にもわずかに登場し、ここでは高いプライドが災いして職にもありつけずどん底の生活を送っていたところ、たまたまテレビ中継されていた新人寿司職人コンクールでの将太の努力に触発され、再起する決意を固めている。
- 奥万倉新一(おくまぐら しんいち)
- 新人寿司職人コンクール・東京大会に出場している包丁の名人で、落ち着いた雰囲気の漂う長身の若者。家庭の事情から不良になっていたところを「磯銀」の親方に救われ、寿司の道に入った。
- 右利きであるが、亡き後輩・修一の形見である左利き用の包丁も大切に持っている。
- 養父母と縁を切ったことが長く心のわだかまりとなっていたが、東京大会決勝戦で思い出の炙りイカを作り和解する。
- 木下藤吉(きのした とうきち)
- 新人寿司職人コンクール・東京大会に出場している海苔作りの名人で、将太と同年代。元々農家の跡取りで裕福な為傲慢な所があったが、あるきっかけで自分を変え今に至る。
- 活発でともすれば不遜とも見られるような性格をしているが、料理人の第一である「食べる者のことを考える」という基本をしっかりと押さえており、決勝戦前半を大きくリードする。
- 清水哲也(マグロ哲/しみず てつや)
- 新人寿司職人コンクール・東京大会に出場しているマグロの名人で、新人コンクールとしては年嵩な方。「マグロ哲」の通り名は伊達ではなく、マグロ・カツオ類の扱いでは他の追随を許さない。
- 悪どい経営をする「寿司金」の雇われ職人で、マグロを安値で買い叩き高値で売り捌くという非道な商売をしていたが、これは初美という心臓病を抱えた妹の手術費用を稼ぐためのものだった。
- その寿司金に見捨てられるが、将太たち対戦相手や大和寿司の親方の助けによって妹は全快、譲り受けた大和寿司の屋号を「初美寿司」と変え独立し、再び東京大会決勝戦に臨む。
- 大和寿司の親方
- 中国残留孤児の息子・北川潤一を待ち続けてアナゴの寿司を作り続ける老人。佐治との三番勝負のヒント探しに奔走していた将太と知り合って以来、彼を自分の息子のように可愛がっており、数々の助けを行う。
- 後に息子との再会を果たし中国へ渡るが、この際に「自分の信頼する将太が助けたいと思っているなら、その者は信頼できる人物なのだ」という理由で清水哲也に妹の手術費用として数百万円と、無用となった大和寿司の物件を譲渡している。
- 大年寺三郎太(東北の竜/大年寺三郎太)
- 作中で「東北の竜」「幻の寿司職人」「ハイパー寿司職人」などと評される超人。佐治安人と並び『将太の寿司』『全国大会編』の二編に跨って将太と対戦する寿司職人である。
- 『将太の寿司』では、鳳征五郎の命によって仙台寿司コンテストに参加した将太の前に、仙台笹寿司の職人として現れている。コンテストでは将太と同等の寿司を作り二店同時優勝を飾るが、笹木のやり口を知り笹寿司との縁を切る。その直後に武藤鶴栄の計らいで将太との三番勝負を行い、大年寺はこれに圧勝。よい勝負だったと語り将太との再戦を誓う。
- その後の『全国大会編』では、宮城代表として新人寿司職人コンクール・全国大会に参加。将太が乗り越えるべき巨大な壁として立ちはだかる。
- 無駄も隙もない完璧な技術は長い経験に裏打ちされたもので、25歳にして既に15年の修行期間を経ている。だが実際に寿司職人として店に入っていた期間は短いために定義の上では「新人」であり、新人寿司職人コンクールへの参加資格を持っているのだ……と征五郎によって説明されている。
- 常識外れの体力を持っており、特に全国大会編では、「熟れ寿司を作るために寿司を持ったまま数十kmを全力疾走する」「崖から冬の海へと飛び込み素潜りを決行し、5分以上耐えてタコを捕獲する」「濡れた身体を闘気で乾かす」「あまりの握りの早さに腕が沢山生えたように見える(千手握り)」「電車に轢かれたその日にアンコウを解体して寿司を握る」などの奇行が目立つ。
[編集] 『将太の寿司~全国大会編~』の寿司職人たち
- 坂田利人(さかた としひと)
- 回転寿司「力寿司」に勤務する大阪代表。幼い頃に同店の親方に励まされたのを切っ掛けに寿司の道へ入ったため、子供にも手軽に食べて貰える100円寿司の職人であることを誇りに思っている。大阪弁を使う。
- 高田早苗(たかだ さなえ)
- デパートの地下食品売り場で持ち帰り専門の寿司を握る福岡代表。「オイは──」「ばってん」「──とよ」など、福岡県の方言を使う。完全な独学で寿司握りを習得した変わり者だが、漬け込み(特に沖漬け)の技術は相当に高い。
- 女性のような名前の為に、将太は対面するまで笹寿司四包丁の紅一点ではないかと勘違いしていた。
- 切島傀(きりしま かい)
- 北海道「笹寿司」の代表で、笹寿司四包丁以上に笹木が本命と目して後援する職人。針麻酔という技を使い食材を仮死状態にすることで、その鮮度を最高の状態に保つことが出来る。
- 額に大きな傷跡が残っており、名前が不明だった頃は「傷の男」という通称で呼ばれていた。
- 当初は「切島傀」であると思われていたが、飛男と将太の調べによって、弟「切島由太(- ゆうた)」と兄「切島傀」の人格が同居している多重人格者ということが明らかにされる。彼らは長崎の寿司割烹「きりしま」に伝わる針麻酔の奥義継承に兄弟揃って挑戦するものの失敗、その際に傀は父親を道連れに死亡してしまった。彼の無念を感じとった由太は「切島傀」を身体に宿し、家を飛び出して独自に修行を続けていたのだった。
- 将太に敗れ腕の腱を切ろうとするがそんな由太の前に幽霊として傀が現れ彼を導く。
- 叶崎精二郎(鋼の精二郎/かのうざき せいじろう)
- 笹寿司四包丁の一人で、「小竹寿司」から参加する高知代表。「おんしゃ──」「──やきに」など高知県の方言が特徴で、坂本龍馬を連想させる豪放な性格。
- 「鋼の精二郎」の異名は高い包丁技術を習得していることの現れである。目にも止まらぬ速さで繰り出される必殺技・秘包丁カマイタチは、切り身にかかる醤油が全て弾かれるほどの鋭利な切れ味を持つ。
- 武市半平(包丁修羅/たけち はんぺい)
- 笹寿司四包丁の一人。四回戦で大年寺に敗れる。名前のモチーフは武市半平太と思われる。
- 加藤以蔵(包丁鬼/かとう いぞう)
- 笹寿司四包丁の一人。四回戦で佐治に敗れる。名前のモチーフは岡田以蔵と思われる。
- 四包丁の女
- 笹寿司四包丁・最後の一人にして紅一点。武市半平と大年寺の勝負に際し、大年寺を電車のホームに突き落とした。武市が敗れた後はぱったりと登場しなくなり、連載が完結した後も名前や素性が明らかになることは無かった。
[編集] その他の人々
- 笹木剛志(ささき たけし)
- 北海道を中心に全国展開するチェーン店「笹寿司」社長の一人息子で、『将太の寿司』『全国大会編』のほぼ全編を通しての関口将太の宿敵。寿司を握ることはなく、経営陣に編入される形で家業を手伝っている。
- 同郷・同業かつ学校も学年も同じだった腐れ縁の将太に対してコンプレックスを持っており、何かと目の敵にしているため、巴寿司と将太に対して親子揃っての嫌がらせ(明らかな犯罪を含む)を続ける。
- しかし最終話では将太と和解。その後を描いた読み切り『韓国編』では韓国笹寿司の苦境を打破すべく将太に協力を依頼する。
- 渡辺久美子(わたなべ くみこ)
- 将太のクラスメイトだった女性。中学卒業と同時に東京へ渡った将太とは、離れ離れになっても電話や文通で応援を続けている。
- 全国大会編ではウィーンへの音楽留学を果たす。
- 関口源治(せきぐち げんじ)
- 将太の父親で、巴寿司の親方。奥方の春子とは死別している。物語の開始から間もなくして海難事故で重傷を負い、将太に寿司握りコンテストの出場を託す。
- 東京へ将太が修行に出てからは、帰る家を守る為に痛めた身体を押して店を開けている。
- 将太が全国大会の決勝戦に進んだある日、身体への無理が祟り昏倒、意識不明となってしまうが回復し大団円に花を添える。
- 関口美春(せきぐち みはる)
- 将太の妹。将太が修行を終えて店を盛り立ててくれる日を心待ちにしている。
- 百目の辰
- 将太とあまり年は変わらないが、築地で知らぬ者は居ないという目利きの名人。当初は将太を冷たくあしらっていたものの、その熱意を認めてからは、目利きの技を伝授したり、良い食材を提供したりと積極的に支援している。
- 溝口安二郎(柏手の安/みぞぐち やすじろう)
- 新人寿司職人コンクールの東京大会では審査委員長を務め、その後も度々登場する食通。「柏手の安」という通り名を持っており、美味い物を食べるとつい「パァン!」と柏手を打ってしまう。
- 穏和な性格だが、不正行為や不誠実な仕事には厳しい。
- 武藤鶴栄(料理人殺し/むとう つるえ)
- 東京大会に優勝した将太の元へ現れ、無理難題をふっかける食通。「料理人殺し(りょうりにんキラー)」と呼ばれ各界より恐れられている。その悪辣な性根ゆえに息子とは不仲であり、和解することは無かった。
- 全国大会編では審査員として度々登場し、やはり将太たち出場者に難問を課す。
- 目を付けた料理人への厳しい態度は、その者の成長を願う故のものとされるが、武藤自身はそれを口にも態度にも表すことは無いため作中においての理解者は少ない上、単なる料理人潰しのための口実にしていた時期もあった。ある港町出身であり、そこを離れ都会で成功して帰郷した際に故郷の荒れはてた姿を見て嘆いた過去を背負っている。
- 当初は完全な悪人として登場。幾度と無く将太たちに煮え湯を飲まされ、大和寿司絡みの一件でようやく己の愚かさに気づいて改心した。それ以降は純粋に将太の成長を願い、見守っている。最終話で新作を出版するが、奇しくも題名は『将太の寿司』であった。
- 岩崎民次(味識/いわさき たみじ)
- 全日本寿司協会の会長を務める老人で、「味識(あじしる)」の異名を持つ。武藤ですら頭の上がらない大人物。
- 寿司職人だった若い頃に激務と修行によって盲目となっており、その際に視覚以外における異常なまでの感覚を体得している。
- 常に目を閉じているが、真に美味いものを食べた時のみ目が開き、眉を跳ね上げる反応を示す(美味さによって片眉・両眉と差がある)。
[編集] テレビドラマ
1996年4月19日から9月20日まで、フジテレビで金曜20時から柏原崇主演でドラマ化された。全16話、平均視聴率11.1%。
[編集] キャスト
- 関口将太:柏原崇
- 佐治安人:杉本哲太
- 岡村秀政:今田耕司
- 小畑慎吾:北原雅樹
- 富山雅子:雛形あきこ
- 鳳さおり:木村佳乃
- 宇崎辰巳:金子賢
- 渡辺久美子:井出薫
- 関口源治:夏八木勲
- 関口美春:広末涼子
- 藤田政二:蟹江敬三
- 笹木虎雄:石田太郎
- 鳳八千代:多岐川裕美
- 鳳征五郎:竜雷太
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- 小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」
[編集] 小説
1996年12月に講談社のマガジン・ノベルスのシリーズから発売された。
- 将太の寿司 子連れ将太~みちのく激闘編~ ISBN 4-06-324317-6
[編集] テレビアニメ
1999年10月11日、テレビ東京で単発スペシャルとしてアニメ化された。
[編集] キャスト
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