寧波
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寧波(ニンポー Ningpo)は中華人民共和国浙江省沿海部の港湾都市。対外開放した副省級市であり、商工業が発達しているが、同時に古い歴史を誇り国務院から国家歴史文化名城に指定されている。面積9,365平方キロ、人口550万人(2003年)。
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[編集] 地理
市域は杭州湾南岸から三門湾に至る沿海部を占める。寧波旧市街は甬江河口から少し遡行した場所にある。河口部右岸の北侖は深水良港となっている。沖合いには舟山列島(舟山市)が浮かび、外洋は東シナ海(中国語では東海)である。西方は紹興市や台州市と接する。
[編集] 歴史
7000年前の稲作文化として名高い河姆渡遺跡を有し、春秋時代には越の地であった。戦国時代中期に楚に併合され、紀元前222年秦に統一されて会稽郡が設置された。唐代の開元年間に明州と呼ばれ、南宋では慶元府、元代には慶元路と称された。明建国間近の1367年、再び明州の呼称に戻り、清代に寧波府と称されるようになった。この呼称が現在でも受け継がれている。
唐代から日本、新羅、東南アジアの船が往来し、宋・元の時代にも日本の仏僧が遊学した。宋代より市舶司が設置された。明代には日本との日明貿易(勘合貿易)が行われるが、1523年の寧波の乱ののちに日本船の入港が禁止されると、倭寇や海賊の横行が激しくなり、16世紀には朝廷から朝貢を拒絶されたポルトガル船が沖合いの双嶼島で密貿易を行った。1842年の南京条約で対外開港した。
[編集] 行政区域
市区: 海曙区、江東区、 江北区、 鎮海区、 北侖区、 鄞州区
県級市: 慈溪市、 余姚市、 奉化市
県: 寧海県、 象山県
[編集] 軍事
中国海軍東海艦隊の司令部所在地である。
[編集] 経済
2003年の経済実力は全国第12位にあり、私営経済が極めて発達している。 また外国からの投資も活発で、2003年の輸出額は188億米ドルに達した。
現在、杭州湾を横断して寧波と上海を結ぶ杭州湾海上大橋が建設中で、完成すれば世界一の海上橋となる。
[編集] 友好都市
日本
[編集] 観光地
- 天一閣
- 天童寺
- 阿育王寺
- 上林湖越窯遺跡
- 河姆渡遺跡
- 天封塔
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 中華人民共和国の都市 | 浙江省