安全第一
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安全第一(あんぜんだいいち、Safety First)は、安全を何よりも重要に考えるという意味の標語(スローガン)である。
日本において安全第一の標語は工事現場や工場などで掲示されており、目にすることができる。 「安全」と「第一」の間に緑十字が配置されることが多く、旗や垂れ幕のほか、作業員のヘルメットや作業車両などに書かれる。
[編集] 歴史
安全第一とは、アメリカ合衆国にて誕生した標語である。
1900年代初頭、アメリカ国内では不景気のあおりを受け、労働者たちは劣悪な環境の中で危険な業務に従事していた。 結果、多くの労働災害に見舞われていた。
当時、世界有数の規模を誇っていた製鉄会社、USスチール (U.S. Steel) の社長であったエルバート・ジャッジ・ゲーリーは労働者たちの苦しむ姿に心を痛めていた。 熱心なキリスト教徒でもあった彼は人道的見地から、当時の「生産第一、品質第二、安全第三」という会社の経営方針を抜本的に変革。 「安全第一、品質第二、生産第三」としたのである。
この方針が実行されると、労働災害はたちまち減少した。 品質・生産も上向いた景気の波に乗り、この安全第一という標語はアメリカ全土に、やがて世界中に広まった。
[編集] 参考文献
- 田辺肇 『危険予知活動実践マニュアル』 1984年、中央労働災害防止協会