奉書船
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奉書船(ほうしょせん)とは、朱印状に加えて、老中の書いた奉書という許可証をもった船のこと。
奉書船制度は、従来の朱印状に加えて、老中の連署により発行する「奉書」を携行する船にのみ貿易を許可したもので、朱印船貿易から鎖国への過渡的措置として行われた。
鎖国を進めるにあたり、貿易許可証である朱印状は邪魔な存在になっていた。 朱印船制度は初代将軍徳川家康が制度化したものであり、家康自身が発行したものも多く、余人がそれを取り消すことは事実上不可能だったからである。
そこで、幕府は貿易を制限するための手段として「朱印状と奉書の両方を携行すること」を貿易許可の新たな条件とした。つまり、朱印状の効力を取り消すことなく、付帯条件を追加したわけである。
1635年には奉書の携帯が完全義務化され、朱印船制度は消滅する。