大選挙区制
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大選挙区制 (だいせんきょくせい) とは1選挙区に付き複数名を選出する選挙制度である。
[編集] 概説
日本では、2006年4月現在、参議院選挙の選挙区の一部と、地方議会議員選挙で採用されている。なお、参院選の選挙区でも1人区(半数改選のため全体として定数は2人)は小選挙区とすることもある。日本で中選挙区制と呼ばれるものは大選挙区制の一種であり、過去に行われていた参議院選挙の全国区制も広義の意味で大選挙区制の一種である。政党に投票することによって議席が配分される比例代表制は大選挙区制に含まれないとされる。
日本の場合、大選挙区制の呼称は戦前において市部と郡部を選挙区の単位とし、従来の小選挙区制とは異なり複数の人数を選出した選挙区から由来する。戦前の大選挙区制は1902年から1917年までの衆議院選挙で行われた。戦後、大選挙区制と呼称した場合は1946年の総選挙で47都道府県中40府県において都道府県単位による選挙区単位としていた大選挙区制だったことに由来する。
投票方式としてはいくつかあり、次のような方式がある。
- 選出する人数分だけ候補者を選ぶ方式(完全連記制)
- 各候補者に1位、2位、3位、と順位をつけて投票し、それぞれの位に応じてポイントを割り振り、ポイントが多い順に当選する方式
- 選出する人数より少ない人数分の複数の候補者を選ぶ方式(制限連記制)
- 一人だけを選んで投票する方式(単記非移譲式)
現在の日本で採用されているのは4.であるが、世界的には殆ど例が無い方式である。この方式については、「複数の候補に当選して欲しいが、一人の候補しか投票できない」という批判がある。過去の日本の国政選挙では、1890年の第1回から1898年の第6回まで2人区において2名連記の完全連記制、1946年の衆議院選挙において、定数10以下の選挙区では2名連記、定数11以上の選挙区では3名連記といった制限連記制が行われていた。
大選挙区制は死票が少なく国民の意思を反映させやすいといった長所が多いものの、有権者との距離が遠くなること、多数政党による政治の混乱、選挙費用がかかること、補欠選挙も行いにくいことなどの欠点も併せ持っている。
[編集] 関連項目
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