大谷貴義
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[編集] プロフィール
明治38年5月31日和歌山県出身。平成3年5月17日死去。葬儀委員長は福田赳夫元首相。 宝石卸を本業として「日本の宝石王」と呼ばれる一方、政財官界やアンダーグラウンドの世界に隠然たる力をもち、児玉誉士夫らと並ぶ「戦後最大級のフィクサー」と称された。特に、福田赳夫元首相とのつながりが強く、「福田の影に大谷あり」と言われた。 公の場にはあまり姿を現さず、東京の最高級住宅街である代々木上原に千坪の豪邸を構え、十数人の使用人に囲まれて過ごしたため、謎のフィクサーとも呼ばれた。
[編集] 肩書き
彼が保有していた肩書きは、主なものだけでも「裏千家最高顧問」「そごう最高顧問」「松下電器産業特別客員」「産経新聞顧問」「毎日新聞筆頭社友」「大阪産業大学名誉総長」などがある。 また、マスコミからは、「最後のフィクサー」「闇の帝王」「日本一の宝石王」「代々木の怪富豪」「日本の政財界の裏側で最も気になる人物」などと呼ばれた。
[編集] 人脈
義理の従弟である正示啓次郎（旧大蔵省官僚で元経済企画庁長官）を通じて、福田赳夫を筆頭とする多くの大蔵官僚や政治家と知り合う。その人脈を活かして宝石商としての地位を不動のものとし、日本宝石クラブの会長職に就任。 また、作家の吉川英治のすすめにより、長女の享子（昭和32年度ミスユニバース日本代表）が、裏千家14世千宗室の三男・巳津彦と結婚。媒酌人は、吉川夫妻と福田夫妻が勤めた。この婚姻を機に、巳津彦氏の母方の親戚である旧三和銀行元会長の渡辺忠雄や、裏千家と懇意であった松下幸之助と親交を深めた。なお、裏千家16世千宗室が三笠宮容子（千容子）を夫人として迎えたため、三笠宮家とも遠縁となった。 さらに、田中角栄元首相や、国際興業創業者小佐野賢治、そごう元会長水島廣雄と懇意にするのみならず、戦後最大のフィクサー児玉誉士夫、山口組三代目組長田岡一雄、東声会（現・東亜会）会長町井久之ら、アンダーグラウンドの世界にも顔が利いた。現在服役中の許永中も若い頃、大谷のボディーガード兼運転手をしながら、フィクサー業の修行をした。後に、「大谷先生の下で働き、大人の恐ろしい世界を知った。」と述べている。 上述の肩書きの多くは、政財官界やアンダーグラウンドの世界に対する大谷氏の絶大な影響力を頼み、経営危機からの脱出、暴力団や総会屋からの防衛等を望んだ企業側が提供したものである。
[編集] 現在
現在は孫が当主。貴義氏が保有した企業や数多くのビルを継承するとともに、千利休の血統を受け継ぐ裏千家の一族として茶道の振興発展に尽力している。
