塩化鉄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
塩化鉄(えんかてつ)は塩素と鉄の化合物である。2価鉄塩の塩化鉄(II) と3価鉄塩の塩化鉄(III) が存在する。
[編集] 塩化鉄(II)
塩化鉄(II) FeCl2 は緑黄色の結晶である。かつては塩化第一鉄(えんかだいいちてつ)とも呼ばれた。
[編集] 塩化鉄(III)
塩化鉄(III) FeCl3 は緑がかった黒色の葉状結晶である。かつては塩化第二鉄(えんかだいにてつ)とも呼ばれた。金属光沢がある。融点は 302 ℃。アルコールやエーテルに可溶である。水に解かすと赤褐色の溶液となる。
フェノール類に加えると呈色するため、それらの検出に用いられる。また銅箔を腐食するのでプリント基板のエッチング剤としても利用される。
塩化鉄(III) の2004年度日本国内生産量は356,472t、工業消費量は29,314tである。