堤俊作
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堤 俊作
Shunsaku TSUTSUMI
桐朋学園大学卒業。齋藤秀雄門下。東京交響楽団副指揮者、同正指揮者を経て、東京シティフィルを設立、常任指揮者として17年にわたってその育成に努めた手腕は高い評価を得ている。74年にはロンドンでルパート指揮者コンクールに入賞。78年にはジュネーブ国際指揮コンクールで最高位。88年から92年までは、札幌交響楽団の専属指揮者として活動し、その在任中は「札響の黄金期」と賞賛され、当時リリースした「チャイコフスキー交響曲第5番」のCDは、国内オケとして初のベストセラーとなり、また、三枝成彰のヴァイオリン協奏曲の委嘱、初の東南アジア演奏旅行を成功に導くなど多くの実績を残した。吹奏楽の分野においても、99年から02年まで、大阪市音楽団の芸術顧問、常任指揮者として活動し、着任早々にリリースしたCD「ゴーストトレイン」は、「吹奏楽からオーケストラの響きを引き出した大阪市音の新しいサウンド」として吹奏楽界にセンセーションを起こし、その後、数々のヒットCDを生み出した。 バレエ音楽のスペシャリストとしても、内外で高い評価を得ているが、05年からは、オペラの本場イタリアに「オペラ指揮者」として進出。ラヴェッロ音楽祭、フロジノーネオペラフェスティバル、ローマのマンゾーニオペラフェスティバルなどで、ペルゴレージ「奥様女中」、イタリアの現代作曲家アルド・タラベッラの「主人召使い」、ヴェルディの「椿姫」を指揮。特にローマでの「椿姫」は、ローマのイル・テンポ紙上で絶賛された。また、ロイヤルチェンバーオーケストラを率いて、ヨーロッパ4カ国6都市(アイルランド=ダブリン、コーク/ベルギー=トルホウト/ルクセンブルグ=ルクセンブルグ/イタリア=ミラノ、ヴィツェンツァ)への演奏旅行、ルクセンブルグ室内オーケストラ、イタリア・サンレモ交響楽団への客演指揮も行い、各地で賞賛を浴びている。 06年には、モーツァルト生誕250年を記念して、ミラノのエルベ劇場で行われる、モーツァルト=ダ・ポンテ3部作シリーズの「ドン・ジョヴァンニ」をモーツァルトの誕生日に当たる1月27日初日公演を指揮する栄誉を得、さらに、7月にはラヴェッロ音楽祭で「カルメン」の指揮などが予定されている。そのほか、同年、イタリア、ルクセンブルグの再客演のほか、ウィーン、ポルトガル、にも活動の場を広げる。 ロイヤルチェンバーオーケストラ、及びロイヤルメトロポリタン管弦楽団音楽監督、梓室内管弦楽団音楽監督、静岡交響楽団音楽監督、NPO法人静岡交響楽協会副理事長、桐朋学園大学講師、牧阿佐美バレヱ団音楽監督、井上バレエ団音楽監督。東京シティ・フィル桂冠指揮者。第1回高松国際ピアノコンクール音楽監督。