列島
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列島(れっとう)とは、列状に連なっている島々であり、島弧とも呼ばれる。日本では特に日本列島を指す場合もある。
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[編集] 列島の形成
[編集] 弧状列島の形成
列島の多くは、プレートの境界域(海溝付近)に形成されており、この種の列島は弧状列島(又は海洋性島弧)と呼ばれる。日本列島も弧状列島の一つである。ほとんどの弧状列島は火山フロントと呼ばれる前線帯に沿って火山を伴う。また、弧状列島の背面(海溝とは反対側)では地殻が沈み込み海盆が形成される。
弧状列島の形成過程はおよそ次のとおりと考えられる。プレート上の堆積物が、プレートとともに海溝部において隣接プレート下に沈下したとき、堆積物の融点がプレートの融点よりも低いため、融けた堆積物がマグマとして上昇していき、地殻を押し上げ、最終的に弧状列島が形成される。このとき、弧状列島の元となる海溝が線的かつ弧状を呈していることから、弧状列島も線的に弧状を見せることとなる。海溝-弧状列島が弧状を呈するのは、地球が球形であるためと考えられている。(スイカへ斜めに包丁を入れた時の切り跡を想起されたい。)
[編集] その他の列島の形成
その他の列島の形成要因としては、浸食や堆積などがある。この場合、形成された島々が偶発的に列状となるため列島と呼称されるのであり、形成要因から見れば諸島と大きな差異はないことになる。
[編集] 列島の人文的意味
列島は、文字どおり島が列状に連なっているため、島伝いの交通路としての機能を有することがある。また同様に、文化伝播の役割を担うこともある(いわゆる文化回廊)。柳田國男の提唱した「海上の道」は、琉球列島を大陸からの文化回廊として考えた代表的な例である。