全国地域リーグ決勝大会 (サッカー)
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全国地域リーグ決勝大会(ぜんこくちいき―けっしょうたいかい)は、各地域リーグにおいて所定の成績を収めたクラブ同士によって上位カテゴリ、現在は日本フットボールリーグ入りをかけて争われる大会である。以下地域リーグ決勝大会と呼称する。
目次 |
[編集] 概要と歴史
地域リーグ決勝大会が始められるまでは、全国社会人サッカー選手権大会によって、上位カテゴリへの進出が決められていたが、1978年より、これに変わって始められたのが、当大会である。
全国の地域リーグのスケジュールを消化した後の、毎年11月から12月にかけて行われる。試合はセントラルべニュー方式で行われる。
[編集] 大まかなレギュレーション
この大会のレギュレーションは、年毎に変化が見られる。
この中でも特に変化の幅が大きいのは、大会への参加資格と上位リーグへの昇格条件である。
[編集] 参加資格
[編集] 地域リーグ
全国に9つある地域リーグには、地域リーグ決勝大会への進出枠が1ないし2与えられる。
2となる地域は前シーズンの地域リーグ決勝大会で、決勝ラウンド(後述)まで進出した4地域に与えられる。従って地域リーグからの勝ち上がりで地域リーグ決勝大会に参加出来るクラブは2枠が4地域、残りの5地域が1クラブづつで合計13クラブとなるのが基本である。
但しこの2枠の配分については、大学クラブが決勝ラウンドまで進出した場合、同地域から2クラブ決勝ラウンドまで進出した場合を具体的に想定しておらず、こうしたイレギュラーが発生した翌シーズンの大会に際しては、日本サッカー協会から地域リーグ決勝大会に付いてのレギュレーションが発表されるまで確たることは言えないというのが現状である。
[編集] 大学クラブ
全日本大学サッカー連盟からの推薦があれば、大学クラブが地域リーグ決勝大会に参加することが出来る。この場合所定の成績を収めれば日本フットボールリーグへ参加することが許される。もし、通常のレギュレーションで大学クラブが参加した場合の参加クラブの総数は14となる。
[編集] 全国社会人サッカー選手権大会優勝クラブ
2006年の大会から、全国社会人サッカー選手権大会で優勝したクラブに出場権が与えられる。但しこの大会での優勝クラブが地域リーグから選出された場合と辞退した場合は、準優勝のクラブに出場権が与えられる。なお上位2チームが上述同条件となった場合、3位以下に対する繰上げ出場は行わない。
[編集] 飛び級制度
日本サッカー協会により、地域リーグのトップカテゴリ以下のリーグからの飛び級での出場が認められる場合がある。現在までにこれを適用されたのは2003年に関東社会人リーグ2部からの参加が認められたザスパ草津のみである。
[編集] 1次ラウンド
先ず、参加するクラブを4つのグループに分けて総当りの予選リーグを行う。この内グループリーグで首位になった1クラブだけが、決勝ラウンドに進出できる。
[編集] 決勝ラウンド
4つのグループリーグで首位になった4クラブによって決勝ラウンドが行われる。この決勝ラウンドで所定の成績以内に入れば、上位カテゴリへの昇格が認められる。
昇格できる成績の設定は、上位カテゴリのクラブ数の増減に左右される。もし上位カテゴリがリーグのエクスパンションを企てているタイミングと一致した場合は、決勝ラウンドに進出しただけで、上位カテゴリへ昇格できる場合もある。こうした例も過去に何度かある。詳細については日本サッカーリーグ、ジャパンフットボールリーグ、並びに日本フットボールリーグの各項目を参照されたい。
上記はかなり運のいい場合であるが、運が悪い場合だと、決勝ラウンドで上位に入っただけでは上位カテゴリへの昇格は確約されず、更に上位カテゴリの下位クラブとの入れ替え戦に望まなくてはならない場合もある。
もっと運の悪い場合では、決勝ラウンドを終えた時点で首位になっても昇格できない場合があり、以下の様な例がある。1998年のこの大会では従来のジャパンフットボールリーグがJリーグ、ディビジョン2の発足に伴って参加クラブの振り分けが変更されたことから、上位入賞クラブに対する日本フットボールリーグ昇格(入れ替え戦含む)は行われず、優勝チーム(横河電機 1999年からの日本フットボールリーグに加盟)を中国へ強化遠征派遣することで特典とした。
日本サッカーリーグ時代は1983年まで入れ替え戦制、その後1984年、85年とエクスパンションによる決勝ラウンド進出全クラブ昇格、1986年からは上位2クラブ自動昇格というレギュレーションである程度一定していたが、現在の日本フットボールリーグとの間では、レギュレーションが一定していないのが現状である。
[編集] 試合方式
1次ラウンド・決勝ラウンド共に、試合は前後半45分(ハーフタイム15分)、計90分行われ、決着がつかない場合は延長戦を行なわずペナルティキック戦(PK戦)方式により勝敗を決定する。順位の決定には勝ち点制を取り入れているが、一般的なサッカーの勝ち点制(勝利3点、引分け1点、敗戦0点)とは異なり、90分勝利3点・PK戦勝ち2点・PK戦負け1点・90分敗戦0点、と独特の勝ち点を採用している。これには、少ない試合数(2-3試合)で順位を決定できるので合理的であるとの賛意がある一方、90分勝ちとPK戦決着との間に勝ち点上の差が大きくないので不合理であるとの反対意見がある。
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