伊太祁曽神社
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伊太祁曽神社 | |
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拝殿 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市伊太祈曽558 |
位置 | -- |
主祭神 | 五十猛命 大屋都比賣命 都麻津比賣命 |
社格等 | 式内社(名神大)・紀伊国一宮・官幣中社・別表神社 |
創建 | -- |
本殿の様式 | -- |
例祭 | 10月15日 |
主な神事 | -- |
伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)は、和歌山市内の南東の方向に鎮座する神社である。旧称山東宮。
五十猛命(いたけるのみこと)を主祭神とし、妹神である大屋都比賣命(おおやつひめのみこと)・都麻津比賣命(つまつひめのみこと)を祭る。いづれもスサノオの子であり、木の神として信仰される神である。
日前宮(にちぜんぐう)と竈山神社(かまやまじんじゃ)と当神社を詣でることを「三社参り」と言って、古くよりお参りする人が多い。この三社を結ぶ形で和歌山電鐵貴志川線が走っているが、これはこの三社の参拝者を運ぶのが主目的だったといわれている。
目次 |
[編集] 由緒
御鎮座の時期については詳らかでないが、『続日本紀』の文武天皇大宝2年の記事が初見になる。古くは現在の日前宮の地に祀られていたが、垂仁天皇16年に日前神・国懸神が同所で祀られることになったので、その地を開け渡して現在地に遷座したと社伝に伝える。『延喜式』では名神大社に列し、紀伊国一之宮とされる。大正7年に官幣中社に列格し、戦後は別表神社となった。
[編集] 主な祭礼
[編集] 卯杖祭(うづえさい)
卯杖祭は古くは宮中でも行われていた祭祀で、卯杖という杖で土中の邪気を祓ったという。当神社の卯杖祭は、この卯杖の儀に小正月の小豆粥による厄除け信仰と、作物の豊凶をみる粥占いの3つが融合している。占いの神事は1月14日夕刻に行われ、取り出された竹筒は一晩神前に奉奠される。15日早朝に筒を開き入っている粥の量で豊凶を占う。15日は午前10時より祭典が行われ神楽舞が奏される。同日は厄除け祈願の参拝者、また粥占の結果が記された「お管の写し」を求める参詣者で賑わう。この日振舞われる小豆粥を頂くと1年間無病息災であるといわれている。
[編集] 木祭り
4月第1日曜日に行われる祭典で、日頃の木々の恩恵に感謝する祭典。古くは家屋や船など全て木でつくられており、日常生活に木製品は切っても切ることができないものであった。この日は全国の木材関係者をはじめ、多くの崇敬者で境内は賑わうという。
[編集] 茅輪祭(わくぐり)
半年に1度行われる大祓の一つ。6月晦日に行われる大祓いは「水無月祓い」とも呼ばれ、茅萱(ちがや)で編んだ輪をくぐることで罪・穢が祓われるといわれる。当神社の茅輪祭は7月30日夕刻にくぐり初め神事(くぐりぞめしんじ)が行われる宵宮に始まり、翌31日午前中に本殿祭が行われる。また30・31日は夕刻より各種奉納行事があり賑わう。
[編集] 例祭(秋祭り)
10月15日に行われる、稲の収穫を祝う祭典。本殿の神事の後、3基の神輿が4km北方の奥宮まで往復する。また子供神輿や稚児行列も行われる。画像:Http://www.nextftp.com/itakiso-jinja/photo/gyoji/reisai04.jpg