伊号第五〇三潜水艦
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伊号第五〇三潜水艦(いごうだいごひゃくさんせんすいかん)は、大日本帝国海軍の潜水艦。日本がドイツから接収した艦で原名をコマンダンテ・カッペリーニと称するイタリア潜水艦、イタリア海軍が昭和10年から多数整備した近海用潜水艦の系列に属する航洋型潜水艦マルチェロ型。
竣工当時の排水量は951トンで航続距離が比較的短く、予備魚雷の搭載量が少ない。これは地中海を作戦の主体においたイタリア潜水艦の特徴で、日本やドイツ潜水艦と歴然とした差が見られる。
1939年(昭和14年)9月23日に竣工した新鋭艦で、1943年初頭、日本占領地とドイツ占領地間の輸送用に改造され、イタリア乗員の手でシンガポール方面に来航、1943年(昭和18年)9月、イタリアが降伏後、日本側が接収してドイツに引き渡してUIT24と命名されたが、ドイツ降伏によって再度日本艦籍に移って伊号第五〇三潜水艦となった。
さらに戦後連合軍の手に落ち、1946年(昭和21年)4月に紀伊水道で海没処分された。