中山研一
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中山 研一(なかやま けんいち、1927年1月9日 - )は、マルクス主義者にして刑法学者。滋賀県生まれ。滋賀県立虎姫高等学校を経て、1953年京都大学法学部卒業。助手、助教授を経て、1968年同大教授。1982年大阪市立大学法学部教授。1990年北陸大学法学部教授。1998年退官。退官後も執筆意欲は衰えを見せない。
彼の専門は刑法だが、京都大学教授時代には、「暗黙の教授会申し合わせ」なるものにより、刑法学講座を担任できず、ソヴィエト法の講義を行っていた。京都大学停年前に京大を去って、大阪市立大学に移ったのも、大阪市大で刑法学を講義できるからだと言われる。
「わたくしの立場は、滝川説から出発し、とくに佐伯・平野説の強い影響の下に形成された」と明言する。したがって、小野=団藤=福田=大塚=大谷説を徹底的に攻撃する。実質的犯罪論(前田)と形式的犯罪論(大谷)との対立は、既に佐伯・平野説と団藤・大塚説との対立で検証済みだというから立つ瀬がない。
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[編集] 著書
初期は、ソビエト刑法関連が多い。
- 『ソヴェト刑法』(1958年)
- 『ソビエト法概論・刑法』(1966年)
- 『因果関係』(1867年、ソビエト刑法の因果関係についての論文)
- 『現代社会と治安法』(1970年)
- 『増補ソビエト刑法』(1972年)
- 『ポーランドの法と社会』(1978年)など。
- 『選挙犯罪の諸問題』(1985年)
- 『大塚刑法学の検討』(1985年)
- 『刑法改正と保安処分』(1986年)
- 『脳死・臓器移植と法』(1989年)
- 『争議行為「あおり」罪の検討』(1989年)
- 『わいせつ罪の可罰性』(1994年)
- 『刑法諸家の思想と理論』(1995年)
- 『ビラ貼りの刑法的規制』(1997年)など。
論文集である『刑法の論争問題』(1991年)は、中=中山論争を理解する上で必読。教科書である『刑法総論』(1982年)は名著。復刻版が出ている。入門書としては、『概説刑法Ⅰ』(1989年)、『概説刑法Ⅱ』(1991年)がある。