三井金属鉱業
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三井金属鉱業株式会社(みついきんぞくこうぎょうかぶしきがいしゃ)、略称「三井金属」、英語標記「MITSUI MINING & SMELTING CO.,LTD.」は、神岡鉱山採掘からスタートし、電子材料、機能部品、精錬などを手がける大手非鉄会社。
財閥解体に伴う三井鉱山からの分離により会社設立。設立当初は朝鮮戦争の特需景気により金属価格が高騰、優良企業として業績を伸ばした。
しかしながら、1980年代の急激な円高による地金価格の下落、神岡鉱山の亜鉛精錬を原因とするイタイイタイ病に対する補償などで業績は悪化、長期無配となるなど長く経営不振が続いた。
業績回復のきっかけになったのは1993年、宮村眞平が社長に就任(現会長)。ベースアップ停止、一時金の増減による業績連動型の年収管理制度の導入など時代に先駆けた労務改革、及び、精錬にとらわれない業種転換によって経営再建が行われた。
現在は地金などの基礎素材と供に銅箔、TABテープ、薄膜材料などの中間素材、自動車部品などの組み立て加工にも注力しており、総合素材メーカーと呼ぶべき事業内容となっている。自動車ドアロック部品、TABテープ、銅箔で世界トップシェアを誇る。
[編集] 概要
- 設立 :1950年(昭和25年)5月1日
- 資本金 :42,129百万円(2005年(平成17年)3月末現在)
- 所在地 :東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎
- 従業員数:連結:9,701名 単独:2,209名(2005年(平成17年)3月末現在)
- 代表者名:宮村眞平(代表取締役会長)、槇原紘(代表取締役社長)
- 生産拠点:八戸、韮崎、上尾、神岡、玉野、竹原、彦島、大牟田、アメリカ、中国、台湾、マレーシア、ペルーなど
[編集] 沿革
- 1874年 三井組が神岡鉱山の経営権を取得
- 1892年 三井鉱山合資会社を設立
- 1950年 財閥解体により三井鉱山株式会社の金属部門が神岡鉱業株式会社として分離
- 1952年 社名を三井金属鉱業株式会社と改称
- 1968年 イタイイタイ病により富山地裁に提訴される
- 1999年 本社を東京都品川区大崎に移転
- 2000年 日鉱金属株式会社とパンパシフィック・カッパーを設立
- 2001年 神岡鉱山の鉛亜鉛鉱石採掘を中止
- 2002年 住友金属鉱山株式会社とエム・エス・ジンクを設立
- 2003年 自動車部品会社である大井製作所を子会社化
[編集] 外部リンク
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