七北田川
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七北田川 | |
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泉区市街の七北田川(2005年5月) |
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延長 | 45 km |
水源の標高 | -- m |
平均流量 | -- m³/s |
流域面積 | 229 km² |
水源 | 泉ヶ岳(仙台市) |
河口 | 仙台湾(仙台市) |
流域 | 仙台市 |
七北田川(ななきたがわ)は、宮城県仙台市泉区の泉ヶ岳から仙台市の北部を流れて太平洋の仙台湾に流れ込む川である。二級河川七北田川水系の本流。延長45km、流域面積229.1km²。
冠川(かむりがわ)とも呼ばれ、泉区七北田小学校や宮城野区岩切小学校の校歌の中にその呼称が見られる。冠川の由来については諸説あり、昔白馬に乗った神様が降りてきた(神が降りる→神降→かむり)という説と、その神様が川を渡るときに白馬が躓き、神様が冠を落としてしまったからという説がある。 また、川が運ぶ大量の土砂により、しばしば河口が塞がれ、その形状が冠をかぶっているように見られるからであるともいわれる。
目次 |
[編集] 流路
泉ヶ岳は仙台市泉区の西北の端にあり、その北から長谷倉川が南東に流れ、南からヒザ川が南に向かう。いずれも七北田川の一流で、七北田川本流はヒザ川とされる。山中で他の小さな川と合して向きを東に転じ、七北田ダムを作る。屏風岳を前にして向きを南東に転じ、清川、長谷倉川を合わせ、緩く起伏する丘陵地を通り抜ける。八乙女駅付近でいくつかの川(水の森森林公園や丸太沢を水源とする川、梅田川とのバイパス流路である仙台川、泉が丘を水源とする川)と合流する。岩切からは両岸とも広々とした沖積平野で、向きを南東にして、途中梅田川を合わせ、仙台湾に注ぐ。河口には蒲生干潟があり、渡り鳥が多数飛来する。貞山堀が河口付近で接続する(仙台港の建設等に伴い、蒲生地区を流れていた部分は埋め立てられた)。
上流部は山林である。中流域は仙台市の郊外にあたり、主に丘陵地や段丘に住宅団地が、低地に水田が広がる。川下に行くにつれて低地にも市街が広がる。泉区役所周辺の市街は中流部にある。下流域でも市街地と水田地帯が入り混じる。
[編集] 歴史
河口は、元は現在より約4キロメートル北の七ヶ浜町湊浜付近にあり、江戸時代初期(寛文年間)に貞山堀の建設に伴い、流路変更が行なわれ、ほぼ現在の位置に河口が移った。大量の流砂により、河口の位置は不安定で、昭和初期には海に出る直前で左に直角的に曲がり、現在より約1キロ北で海に注いだ。蒲生干潟はその当時の河道の名残りである。また、仙台港の建設にともない、現在の直線的な河道に変更された。
[編集] 治水と利水
上流の七北田ダムは、仙台市と塩竈市の上水道に水を供給している。
[編集] 外部リンク
- 七北田川の地学 (仙台市教育委員会。動画7分)
- みやぎ水辺ものがたり (七北田川の巻)