一斗缶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一斗缶(いっとかん)とは、尺貫法の単位で定められた一斗の容量を持つ缶のこと。いわば大型の缶詰であるが、気密性がある一斗缶は保存容器代わりに長期間にわたり利用されたり、別な内容物を詰めるなど再利用(リユース)される場合があり、使い切りとなる場合が多い小型の缶詰とは性格が異なる。一時期、5ガロン缶とも呼ばれていた。(1ガロン = 3.7854118リットル)
目次 |
[編集] 容量
厳密な容量は、一斗=十升(約18.039リットル)。ただし現在では、18リットル入りとされている場合がほとんど。
[編集] 外観
- ブリキで造られた直方体の金属製の缶。内部は、内容物により樹脂によりコーティングされていることもある。
- 内容物が大量消費される現場で用いられる、いわば業務用として流通することが多いことから、クリアー塗装に内容物や危険性の表示など最小限の記載事項が印刷されているものも多い。
- 内容物が液体の場合には、ブリキ製のキャップがついている場合が多い。このキャップは、ブリキ製で中央部を押して外側のツメを広げて開ける(新品と区別するために、キャップを覆うキャップがはめられている場合もある)。キャップの裏側には、ボール紙やゴムのパッキンがついていて、素材(や有無)で気密性が左右される。
[編集] 利用
[編集] 灯油
- 1970年代までは灯油を入れる容器の代名詞であり、大抵の家庭で見かけることができた(1973年のオイルショック時の報道写真やニュース映像中では、一斗缶で灯油を買い求める人々の姿を見ることができる)。1980年代以降は、軽量で気密性の高いポリタンクの普及により用途としては急速に廃れた。灯油用ポリタンクの容量が一斗缶に相当する18Lが主流であるのは、一斗缶が幅広く使われていた名残である。
[編集] 食品
[編集] 芸
[編集] その他
[編集] 加工して再利用
天面をくり抜いて屋外の灰皿やゴミ箱、たき火の炉、中間付近で斜めに切ってちりとりを作ることもある。