レーニア山
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標高 | 4,392 m | |||
位置 | 北緯46°51′11.9″ 西経121°45′35.6″ | |||
所在地 | アメリカ合衆国ワシントン州 | |||
山系 | カスケード山脈 | |||
種類 | 成層火山 | |||
初登頂 | ハザード・スティーブンスと P.R.ヴァン・トランプ(1870年) |
レーニア山(英語名 Mount Rainier)はアメリカ西海岸の北部ワシントン州にあり、カスケード山脈の一部をなす成層火山。高さは4,392m。
目次 |
[編集] 概要
名称は、イギリス海軍の艦船ディスカバリー号の艦長で航海士、ジョージ・バンクーバーが1792年から1794年まで北太平洋沿岸を探検航行し、コロンビア川の河口から見えるカスケード山脈の高い山々に英語の名前をつけた際、海軍大将・ピーター・レーニアに由来して名付けたものである。もともとは、先住民ピュアラップ族(Puyallup)が「水の母」という意味のtacobetと呼んでおり、そこから転じてタホマまたはタコマと呼ばれていた。南側の裾野から山頂までの落差がK2のそれよりも高いくらい周囲からは際立っており、シアトル=タコマ地域の住人には単に「山(The Mountain)」といえばレーニア山のことを指すくらいにランドマークとして親しまれている。この地に移民した日系人たちは、富士山のように高く長く裾野を引く姿がシアトルの沖合いからでも見えることから、「タコマ富士」と呼んでいた。
[編集] 登山
登頂はかなり難易度が高い。途中に氷河があり、ふつう山頂に着くまでに2~3日かかり、天候などによっては登頂に失敗する場合が多い。これまで多くの登山者の命を奪ってきた山である。ただし、山周辺のトレッキングやハイキングは非常に快適であり人気が高い。周囲の森林地帯は1899年に全米で5番目となる「レーニア山国立公園」に指定され保護されており、公園内には、レーニア山の周りを一周する全長150キロの「ワンダーランド・トレイル」があり、高低差があり険しい道だが年に5000人が一周に成功し、ほかにも一部だけを歩く人は大勢にのぼる。またクロスカントリースキーやスノーシューズなどウィンタースポーツにもよい場所である。
標高1800m以上は氷河に覆われており熟練した登山者以外近づくことは困難である。だが、山頂の火口周辺のクレーターは熱が高いためほとんど氷はない。
[編集] 地形
レーニア山の最も古い溶岩は約50万年前のものである。一番最近の記録に残る噴火は1820年から1854年までの間のものであるが、多くの人々が19世紀後半にも火山活動を目撃している。最近は噴火の危機が切迫してはいないが、地質学者らはいつか噴火が再発すると考えている。噴火の際にはラハール(火山灰による泥流・土石流)や火砕流の発生が危険視されている。1998年からはアメリカ地質調査所がラハールの予測研究を始め、ピュアラップ川やタコマ市を襲う恐れのある土石流に対するハザードマップや避難計画が作られている。
ホワイト川、カーボン川、ピュアラップ川、ニスカリ川、カウリッツ川など多くの河川が裾野から流れ出し、ピュージェット・サウンドの湾奥から太平洋に流れている。