モヤイ像
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モヤイ像は伊豆諸島新島村の名物の石像。イースター島のモアイをモデルにしたもの。もちろん本物の像を移築したものではない。
新島には「抗火石(コーガ石)」という珍しい石が産出する。軽く、また彫刻刀等で容易に加工できるという性質を持つ。この石を材料として作られたオブジェが「モヤイ像」である。地元のアーティスト大後友市が考案したもので、新島の「モヤイの丘」など島の各地には多数のモヤイ像が存在する。デザインも、イースター島のモアイ像を真似た形だけではなく、さまざまな形状のものがある。
「モヤイ」はモアイを真似た名前であるが、同時に、新島の言葉で「力を合わせる」「助け合う」「共同作業をする」などの意味を持つという。
新島は昭和50年代盛んに、日本各地にモヤイ像を制作して寄贈した。
[編集] 渋谷駅のモヤイ像
モヤイ像のなかで最も有名なのが、東京都渋谷区の渋谷駅南口にある「渋谷モヤイ像」であろう。
これは、1980年(昭和55年)に、新島の東京都移管100年を記念して、新島から渋谷区へ寄贈されたもの。 イースター島のモアイ像に似ているが、胴体部分はなくウェーブのかかった頭髪を加えたようなデザインとなっている。バス停側とコインロッカー側で、2種類の顔を持つのも特徴となっている。
東急百貨店東横店を挟んで忠犬ハチ公像の反対側にあり、待ち合わせスポットのひとつとなっている。
[編集] その他のモヤイ像
東京都蒲田駅東口駅前広場、竹芝桟橋の「ニューピア竹芝」等に存在する。
蒲田駅にはもともと二体が寄贈されて置かれていたが、現在では一体のみとなっている。 もう一体のモヤイ像は長らく倉庫に眠っていた。それが1998年、あるテレビ番組で取り上げられ、番組を通じて日本各地に貰い手を募集したところ、3000通もの応募があったという。
抽選の結果、青森県深浦町が当選しモヤイ像は現地に運ばれた。町内の観光施設「ウェスパ椿山」に設置され、観光の目玉となっている。
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