マルキ・ド・サド
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マルキ・ド・サド(Marquis de Sade、1740年6月2日 - 1814年12月2日)は、フランス革命期の侯爵、作家。正式な名は、ドナスィヤン・アルフォーンス・フランスワ・ド・サド (Donatien Alphonse Francois de Sade[[dɔnaˈsjɛ̃ alˈfɔ̃ːs fʀɑ̃ˈswa dəˈsad]])。彼の名は、サディズムの語源として広く知られているが、サド自身はサディストであると同時にマゾヒストでもあった。
不品行のかどで何度か投獄され、獄中にて精力的に長大な小説をいくつか執筆した。 それらは、リベラル思想に裏打ちされた背徳的な思弁小説であり、また空前のサディスティックな小説でもあった。そのため、19世紀には禁書扱いされており、ごく限られた人しか読むことはなかった。サドはフランス革命直前までバスティーユ牢獄に収監されていた。後にナポレオンによって狂人とされ、精神病院に入れられそこで没した。
その後20世紀に入ってシュルレアリスト達によって再評価され、全集の出版が行われることになる。
日本には木々高太郎や式場隆三郎、田辺貞之助、丸木砂土こと秦豊吉、遠藤周作、澁澤龍彦、片山正樹たちによって紹介された。澁澤による『悪徳の栄え』の翻訳出版を巡って引き起こされたサド裁判は、澁澤側の有罪(罰金刑)を以て終わった。
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[編集] 代表作
- 美徳の不幸
- ジュスティーヌあるいは美徳の不幸
- アリーヌとヴァルクールあるいは哲学小説
- 閨房哲学
- 新ジュスティーヌあるいは美徳の不幸
- ジュリエットの物語あるいは悪徳の栄え
- 恋の罪
- 悲惨物語
- ソドム百二十日あるいは淫蕩学校
- 司祭と臨終の男との対話
[編集] Weblinks
- Marquis de Sade (fr)