マホガニー
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マホガニー (mahogany) は、センダン科マホガニー属 Swietenia に属する3種の木本の総称。高級木材として知られる。 原産地での乱獲がすすんだため、現在では全ての種がワシントン条約によって取引が制限されている。
マホガニー属の木材は現在では入手困難であることから、類似した外見を持つ分類学的には異なる木も、「マホガニー」の名をつけて流通している。
[編集] マホガニー属 Swietenia
マホガニー属には以下の3種が知られる。
- マホガニー S. mahogani (L.)Jacq.
- キューバマホガニーまたはスペインマホガニーとも呼ばれる。
- オオバマホガニー S. macrophylla King
- ホンジュラスマホガニーとも呼ばれる。
- メキシコマホガニー S. humilis Zucc.
いずれも中米から南米にかけてが原産で、生息地域ごとに3種に分類されている。樹高20-45m、直径2mまで生長する。葉は長さ10-30cm の羽状で、5-10cm の小葉 3-6 枚からなる。現在では材木用に世界中の熱帯域で植林が行われている。
丈夫で加工しやすく、特に心材は赤みをもった美しい光沢を示すことから、チッペンデールなどの高級家具やギター用の木材として人気がある。このため、原産地では乱獲が進んでおり、現在では全ての種がワシントン条約によって取引が制限されている。
[編集] マホガニー属以外
マホガニー属の材木は現在では入手が非常に困難となっていることから、同じくセンダン科のアフリカマホガニー属 Khaya の樹木や、サペリ Entandrophragma cylindricum Sprague もマホガニーの名で呼ばれることがある。また、分類学的には全く異なるフタバガキ科のラワン材の1種も「フィリピン・マホガニー」の名で流通している。