マテバ 2006M
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正式名称 | Mateba Model 2006M |
全長 | 153mm (4インチモデルは187mm) |
重量 | 900g (4インチモデルは1070g) |
口径 | .357マグナム |
装弾数 | 6発 |
製造国 | イタリア |
製造 | マテバ社 |
マテバ 2006M (Mateba 2006M)はイタリアのマテバ(Mateba)社が開発した異色のリボルバー(回転式拳銃)。
銃身の跳ね上がりを抑えるためにシリンダー(弾倉)の一番下の弾を発射するというユニークな構造を持ち、シリンダーのスイングアウトの方向も上方向で、更には用途によって自由にバレルを換装できることから高い汎用性を獲得している。
ただし欠点も多く、銃身が下部にあるせいで照準軸と射線軸が離れており、わずかに狙いがずれただけで着弾点が大きくずれてしまうという点や、銃身の跳ね上がりを抑えるがその分反動が大きくなってしまうため撃ちづらいという点や、リボルバーでありながら構造が複雑であるため生産コストが高くなるという点などが同銃の欠点である。他に欠点があるとすると、先述した「シリンダーのスイングアウトの方向が上方向」という点である。つまり通常のリボルバーのシリンダーのスイングアウトの方向が横方向であるのに対して、同銃は上方向であるため慣れなければ使いづらいということである。
そもそも「銃身の跳ね上がりを抑える」ということに関しては、実際に撃った者の感想によれば「別に格段の効果はない」との意見もよくある。
ちなみに、攻殻機動隊でトグサが愛用している「マテバ2008M」(架空の銃)はこの2006Mを押井守監督がアレンジしたものである。
[編集] マテバ 6 Unica
正式名称 | Mateba Model 6 Unica |
全長 | 275mm |
重量 | 1350g |
口径 | .357マグナム、.44マグナム、.454カスール |
装弾数 | 6発 |
製造国 | イタリア |
製造 | マテバ社 |
1997年に2006Mの改良型として開発されたものがマテバ 6 Unicaである。こちらは2006Mの特徴を受け継ぎ、更にオートマチック(自動式)機構を備えているという、世にも珍しいリボルバーである。そのため「オートマチック・リボルバー」とも呼ばれる。
「リボルバーにオートマチック機構」とはどういうことかと言うと、初弾をダブルアクションで発射し、その反動でバレルからシリンダーまでがわずかに後退することでハンマー(撃鉄)を自動的に引き、シリンダーを回転させるという仕組みになっている。そのためリボルバーの持つ信頼性を兼ねていながら引き金が自動拳銃並みの軽さになっているので命中精度を向上させることができる。
ただし、2006Mの特徴をそのまま受け継いでいるため欠点もしっかりと受け継いでしまっている。