マグナム・フォト

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マグナム・フォト(Magnum Photos)とは、ニューヨーク、パリ、ロンドンそして東京にそれぞれ事務所を構え、現在約60名の在籍写真家・フォトジャーナリスト（報道写真家）が世界中で活躍しており、「世界最高の写真家集団」として現代でもその名声はつとに知られている。

[編集] 歴史・沿革

1947年にロバート・キャパ、アンリ・カルティエ＝ブレッソン、ジョージ・ロジャー（George Rodger; 1908年-1995年）、デヴィッド・シーモア（David Seymour; 1911年-1956年、別名Chim。一般には「シム」だが、「チム」と読まれることもある）が結成。

なお、創立者として、上記4人に加えて、ウィリアム・ヴァンディヴァート（William Vandivert; または、ビル・ヴァンディヴァート。写真家。1912年-）、リタ・ヴァンディヴァート（Rita Vandivert; ウィリアム・ヴァンディヴァートの妻）、マリア・アイスナー（Maria Eisner; 写真家）の3人のうちの全部または一部を挙げる考え方もある（各種文献によりとらえ方が異なる）。

その後も多くの写真家が所属し、現在も活動中。日本人としては濱谷浩（寄稿写真家; 1915年-1999年）と久保田博二（くぼたひろじ、1939年生まれ）が参加。（マグナムのメンバーについては、Wikipediaの英語版のページも参照））

マグナムは、当初、出版メディアによる、写真家の意図に反するような写真作品の使用を防止することを主たる目的として設立された面があり（写真家が、作品の制作のみならず、発表についても、自分たちの意思によってコントロールできるようにしようとした）、その点において一定の成果をあげたと評価できるが、同時に、写真家自らの手によって自分たちの作品を商品化してしまい、報道写真の凋落に拍車をかけてしまったのではないか、という厳しい批判も存在する。

だが、やはりマスメディアの束縛やコントロールから、今日の写真家の独立を勝ち取ったという功績は、歴史的な観点で大いに評価されるべきである。

[編集] 参考情報

なお、2006年9月～12月には、東京・銀座の銀座通りにて、彼らが撮影した「東京」の写真を、タイルにプリントして展示するという試み「銀座フォトグラム2006」が行われている。タイルの持つ高い耐久性を生かして、屋外にて写真を展示することを実現した。タイルはINAXが製造を担当、彼らの厳しい要求に応えている。写真を印刷したタイルを載せた展示台には、QRコードも取り付けられており、即時に撮影データを携帯電話で調べることが可能としたほか、ユビキタス・コミュニケータを利用した情報技術の提供なども行われている。

[編集] メンバー

脱退者、故人なども含む、アルファベット順

創設者
- ロバート・キャパ(Robert Capa)
- アンリ・カルティエ＝ブレッソン(Henri Cartier-Bresson)
- ジョージ・ロジャー(George Rodger)
- デヴィッド・シーモア(David Seymour)

正会員
- アバス(Abbas)
- イヴ・アーノルド(Eve Arnold)
- ブルーノ・バーベイ(Bruno Barbey)
- イアン・ベリー(Ian Berry)
- ルネ・ブリ(Rene Burri)
- チェン＝チ・チャン(Chien-Chi Chang)
- ブルース・デビッドソン(Bruce Davidson)
- レイモン・ドゥパルドン(Raymond Depardon)
- トーマス・ドボルザーク(Thomas Dworzak)
- ニコス・エコノモポロス(Nikos Economopoulos)
- エリオット・アーウィット(Elliott Erwitt)
- マルティーヌ・フランク(Martine Franck)
- スチュワート・フランクリン(Stuart Franklin)
- レナード・フリード(Leonard Freed)
- ポール・フスコ(Paul Fusco)
- ジャン・ゴーミー(Jean Gaumy)
- ブルース・ギルデン(Bruce Gilden)
- バート・グリン(Burt Glinn)
- ジム・ゴールドバーグ(Jim Goldberg)
- フィリップ・ジョーンズ＝グリフィス(Phillip Jones Griffiths)
- ハリー・グリエール(Harry Gruyaert)
- デビッド・アラン・ハービー(David Alan Harvey)
- トーマス・ヘプカー(Thomas Hoepker)
- デビッド・ハーン(David Hurn)
- リチャード・カルバー(Richard Kalvar)
- カール・デ＝ケイザー(Carl De Keyzer)
- ジョセフ・クーデルカ(Josef Koudelka)
- 久保田博二(Hiroji Kubota)
- ギィ・ル＝ケレック(Guy Le Qurrec)
- アレックス・マヨーリ(Alex Majoli)
- コスタ・マノス(Costa Manos)
- ピーター・マロー(Peter Marlow)
- スティーブ・マッカリー(Steve McCurry)
- スーザン・マイゼラス(Susan Meiselas)
- マーティン・パー(Martin Parr)
- パオロ・ペレグリン(Paolo Pellegrin)
- ゲオルギ・ピンカソフ(Gueorgui Pinkhassov)
- イーライ・リード(Eli Reed)
- リーズ・サルファティ(Lise Sarfati)
- フェルディナンド・シアナ(Ferdinando Scianna)
- クリス・スティール＝パーキンス(Chris Steele-Perkins)
- デニス・ストック(Dennis Stock)
- ラリー・タウェル(Larry Towell)
- ジョン・ヴィンク(John Vink)
- アレックス・ウェブ(Alex Webb)
- ドノヴァン・ワイリー(Donovan Wylie)
- パトリック・ザックマン(Patrick Zachmann)

特派員
- ミカ・バー=アム(Micha Bar-Am)
- ラグ・ライ(Raghu Rai)
- ミゲル・リオ＝ブランコ(Miguel Rio Branco)
- 呂楠(Lu-Nan)

寄稿家
- コーネル・キャパ(Cornell Capa)
- セルヒオ・ラレイン(Sergio Larrain)
- ウェイン・ミラー(Wayne Miller)
- ジル・ペレス(Gilles Peress)
- マルク・リブー(Marc Riboud)
- アラ・ゲラー(Ara Guler)

アーカイブ
- ワーナー・ビショフ(Werner Bischof)
- フィリップ・ハルスマン(Phillipe Halsman)
- エリック・ハートマン(Erich Hartmann)
- ダニー・ライオン(Danny Lyon)
- インゲ・モラス(Inge Morath)
- マリリン・シルバーストーン(Marilyn Silverstone)

準会員
- ジョナス・ベンディクセン(Jonas Bendiksen)　　
- アントワン・ダガタ(Antoine d'Agata)　
- トレント・パーク(Trent Parke)
- マーク・パワー(Mark Power)
- アレック・ソス(Alec Soth) 　
- イルカ・ウィモネン (Ilkka Uimonen)

候補生
- クリス・アンダーソン(Chris Anderson)
- クリスティーナ・ガルシア＝ロデロ(Christina Garcia Rodero)
- マヤ・ゴデッド(Maya Goded)
- ヘールト・ファン＝ケステレン(Geert Van Kesteren)
- サイモン・ウィートリー(Simon Wheatley)