ボンベ
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ボンベ(独 Bombe)とは、気体や液体を貯蔵、運搬する際に用いられる完全密閉が可能な容器である。目的によっては、可搬式高圧ガス容器、設備用高圧容器などと呼ばれて区別される。内部は高い圧力になることが多く、鋼などの金属により丈夫に作られている。内容物の取り出し口は目的に応じたバルブが取り付けられている。設置の向きが決められていることが多い。
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[編集] 種類
- 継ぎ目なし容器
- 圧縮、液化したガス、または液体を貯蔵するボンベ。高い内圧に耐えられるよう、マンガン鋼、クロムモリブデン鋼などにより一体整形により作られている。小型のものはアルミニウム製もある。中型(内容量40~47リットル)のものは40~60kgくらいの重さになる。高い内圧に耐えられるよう外形は概ね回転体で、カプセル型または砲弾型のものが多い。産業用の主な充填物は、窒素、酸素、アルゴン、水素、ヘリウム、空気、液化炭酸ガス。
- 溶接容器
- 主として液化したガスを貯蔵するボンベ。形状はカプセル型を基調としている。材質は主に鋼板で、筒状に巻いた鋼板の上下に半球状または皿状に整形した天頂部と基底部を溶接している。また、立てて使用する物では、基底部にスカート状の台座と、上部にバルブを保護するための保護部品が取り付けられていることが多い。主な充填物は、液化石油ガス(LPG)、液化ブタン、溶解アセチレン、液化アンモニア。
- クリーンボンベ
- 半導体の製造など高純度の物質を扱う場合に用いられる、内部に研磨加工を施し、内容物の純度を保つように設計されたボンベ。
- エアボンベ
- 噴霧器に接続して塗料などを散布する際に用いられる、空気を充填したボンベ。
- カセットボンベ
[編集] 用途
- 工業用(製品封入用、乾燥用、支燃用、空気遮断用など)
- 酸素欠乏場所、潜水作業用の空気呼吸器、ガスマスク
- 医療用(酸素吸入、麻酔)
- 燃料用
- ガスの圧力を用いた動力源(噴霧器、消火器、ビールサーバー)対象物の品質保持などの目的を兼ねることがある
[編集] 色による内容物の区別
気体用のボンベでは、内容物によって本体の塗装色が定められている。(高圧ガス保安法)
また、現在ではLPガスはこの規程によらない。
内容物が劇物、毒物の場合には、さらにボンベに記載する文字の色が定められている。
[編集] 可搬式高圧ガス容器のバルブ
ボンベに取り付けられたバルブは、その内容物(ガス種)により方式が異なるが、工業用(医療用を含む)では、酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、水素、ヘリウムの場合、ほぼ同様の形式となっている。ただし、販売店により口金の様式に異なるものもある(口金に外ネジを切ったG式、内ネジを切ったF式)。また、水素とヘリウムに限り、逆ネジ(左ねじ)が切ってある。 アセチレンボンベのバルブの口金にはネジは切っておらずパッキンが付けられている(接続金具側にシャコ万が付いていて締め付けるようになっている)。
[編集] 使用後の処理
- 高圧ガス容器は内部に空気が侵入することを防ぐため、完全に使い切る前にある程度の内圧を残した状態で使い終わることが望ましい。単体式の可搬式高圧ガス容器の多くはその所有権がガス販売店に属するため、使用者が買い取っていないボンベは使用後、販売店に返却することとなる。高圧ガス容器は、定期検査が義務付けられているので、期限を過ぎたボンベにはガスの充填が出来ない(検査刻印で識別できる)。
- カセットボンベなど可燃性の内容物の使い捨てボンベは、内容物を完全に使い切った状態で、火の気の無いところでボンベに穴を開けて内部のガスを抜いた後で廃棄する。廃棄処分の際(主にごみ収集車)、内部に残っているガスに引火、爆発する事故がしばしば起こっている。
[編集] 関連項目
- 高圧ガス
- スプレー