ベルフェゴール
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ベルフェゴール(Belphegor)とは7つの大罪に比肩する悪魔の内の一体の元堕天使で現悪魔。
もとは古代モアブ王国の性に放埒な神バアル=ペオル(Baal-peor)が彼のルーツと言われる。
ベルフェゴールは、人間界の結婚生活などをのぞき見る悪魔で、牛の尾にねじれた二本の角、顎には髭を蓄えた醜悪な姿をした悪魔とされる。しかし、それとは別に妖艶な美女として描かれることもある。何故か車輪付きの椅子、または寝室の奥で洋式便所に座った姿で現される。
ベルフェゴールは、女性の心に性的で不道徳な心を芽生えさせる力を持ち、その為か、女性に対して非常な不信感を持っていたとされる。 ある時、「冥界で幸福な結婚というものは果たして存在するのか?」という議論が起こり、実際にそれを見てくるためにベルフェゴールは人間界へやってきたとされる。 様々な人間の結婚生活を観察したが、その結果幸福な結婚など無いと言う結論を出したとされる。
女性不信というベルフェゴールの性格より、ベルフェゴールと言う言葉は「人間(女性)嫌い」を示唆する言葉としても使用される。 また、「ベルフェゴールの探求」とは、有り得ないとされる計画を皮肉る言葉としてもしばしば利用されるようになる。
ベルフェゴールは7つの大罪の内「怠惰」「好色」を司る悪魔とされる。 司る惑星は金星。