フルリ語
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フルリ語は紀元前2300年ごろから紀元前1000年ごろまでメソポタミアに暮らし、ミタンニ王国を築いたフルリ人の言語。
ウラルトゥ語と近く、二つをまとめてフルリ・ウラルトゥ語族と呼ぶ。フルリ・ウラルトゥ語族が孤立的であるのか、それともいずれかの語族と系統関係を持つのかは明らかではないが、北東コーカサス語族(ナフ・ダゲスタン語族)との関係が議論されている。
現在知られているフルリ語の資料の大半は人名や地名に限られており、言語の概要はよく分かっていない。ヒッタイトのボアズキョイ、エジプトのアマルナ等から発見された楔形文字文書によれば、人名・神名・馬術用語や社会用語には明らかにサンスクリットに近い単語が見られるが、これはフルリ人社会あるいはミタンニ王国における支配階級がインド語派の出自を持つためと想像されている。
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