フリースタイルモトクロス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フリースタイルモトクロス(Freestyle Motocross、略称:FMX)とは、モトクロスの一種である。モトクロスと言うと一般的にはジャンプが複数あるコースを走るレース競技を指していたが、レース(速さ)ではなくジャンプでのアクションを楽しむ方向性が出てきた。これを一般にフリースタイルモトクロスと呼ぶ様になった。
語源としては先にスノーボードやスキーなどでレース系と区別する為に「フリースタイル」という言葉を使用していたからだと思われる。それまではジャンプ台は土が一般的だったが、形状を変えずに移動もできるという利点から「カタパルト」と呼ばれる金属製のジャンプ台(キッカー)を使うのが一般的になってきている。最近のフリースタイルモトクロスは目覚ましい技の進化をとげており、トラビス・パストラーナという選手がダブルバックフリップ(後方2回転宙返り)を完成させるなどしている。バックフリップ等の回転系の技は、車体が軽いということもあり自転車のBMXの方が先に完成させられていたが、近年のフリースタイルモトクロスでの技はそれらを追い越せと言わんばかりの勢いである。海外においてはアメリカのXゲームに代表される様に技の難易度を競う形で競技化されてきている。
日本においてはまだ、競技としてのFMXは定着しておらず、ショーとして全国各地のイベントで見る事ができる。但し、まだ生で見た事がある人は少ないので、これからどんどん伸びて行くことが予想される。実際に生で見ると、人間が乗ったオートバイがあんなに高く遠く飛んで、更に空中で技をするという光景に度肝を抜かれる筈である。イベントでの観客の様子を見てるとみんな口をあんぐり開いたり、奇声を上げたりして興奮を表さずにいられないようである。