フランキー堺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランキー堺(ふらんきー さかい、1929年2月13日 - 1996年6月10日)は、鹿児島県鹿児島市出身のコメディアン、俳優、ジャズ奏者(ドラム)。本名、堺正俊。昭和時代を代表する喜劇人であった。
[編集] 来歴・人物
大学時代から進駐軍のキャンプでジャズ・ドラマーとして演奏し、芸能界へ進む。芸名のフランキーは進駐軍相手に演奏を行うため通りがいいように名付けた。後に映画に進出して、喜劇を中心に出演。その一方、BC級戦犯の悲劇を描いてTVドラマから映画にもなった『私は貝になりたい』などの社会派ドラマ、『幕末太陽傳』などの時代劇、そして『モスラ』や『世界大戦争』などの特撮まで、幅広く活躍した。東洲斎写楽の研究も行い、多額の私財を投じて、写楽の謎の解明を行っていたことでも有名である(1995年の篠田正浩監督作品『写楽』では、版元・蔦屋重三郎を自ら演じるとともに、企画総指揮も務めた)。
桂文楽 (8代目)の弟子の落語家でもあり、噺家としての名は桂文昇。
後に大阪芸術大学舞台芸術学科の教授にも就任。学科長も務めた。
1994年に紫綬褒章を受章。1996年6月10日67歳で死去。
[編集] その他の代表作品
- 喜劇「駅前シリーズ」(森繁久彌との共演で、長年のロングラン作品)
- TVドラマ「赤かぶ検事奮戦記」シリーズ
- TVドラマ「ザ・ハングマンIV」
- クイズ番組「霊感ヤマカン第六感」
- 武田薬品工業「タケダ胃腸薬」CM 1977年~1985年
- ヤンマー 「ヤンマー農機具」CM
- 大河ドラマ「太平記」
- 大河ドラマ「おんな太閤記」
- 「山頭火 ~何んでこんなに淋しい風ふく~」(NHK)
[編集] 著作リスト
- 内村直也編 『現代テレビ講座 第2巻 テレビタレント篇』 ダヴィッド社、1960。(「テレビ演技の実際」を収録)
- 『フランキー太陽伝』 報知新聞社、1969。
- 『(フランキー堺の)男性諸君―独断と偏見に満ちあふれたお喋り集』 ルック社、1975。
- 『写楽道行』(SF時代小説)ISBN 4163088806 ISBN 4167507013
- 『芸夢感覚―フランキー人生劇場』(自伝的エッセイ集)ISBN 4087740412
- 『写楽を探せ―謎の天才絵師の正体』(アンソロジー)ISBN 4881351680
- 『俳句のゆたかさ―森澄雄対談集』(対談「遊びの精神」を収録)ISBN 4023305685
- 『(著名人が語る〈学びのヒント〉 第5巻)創るよろこび』(「劇的生活」を収録)ISBN 4897847524