ファンタシースターII 還らざる時の終わりに
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ファンタシースターII 還らざる時の終わりに |
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ジャンル | ロールプレイングゲーム |
対応機種 | メガドライブ(MD) セガサターン(SS) プレイステーション2(PS2) |
開発元 | セガ |
発売元 | セガ |
人数 | 1人 |
メディア | MD:6Mbitカセット SS:CD-ROM1枚 PS2:CD-ROM1枚 |
発売日 | MD:1989年3月21日 SS:1998年4月2日 PS2:2005年3月24日 |
価格 | MD:8800円(税抜) SS:4800円(税抜) PS2:2500円(税抜) |
ファンタシースターII 還らざる時の終わりに (ふぁんたしーすたーつー かえらざるときのおわりに) は、セガから発売された日本のゲームソフト。
1989年3月21日にメガドライブ用のロールプレイングゲームとして発売された。
その後、1998年4月2日にはセガサターンの『SEGA AGES/ファンタシースターコレクション』の中の一本として移植され、2005年3月24日には完全リメイク版である『ファンタシースター generation:2』がセガのセガエイジス2500シリーズで発売された(オリジナル版も収録されている)。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
前作『ファンタシースター』から千年後の世界、アルゴル太陽系はマザーブレインと呼ばれる巨大コンピュータによる管理で人々は豊かな生活を送っている。物語は惑星モタビアおよびデゾリスで展開され、惑星パルマに行くことはない。
本作品は大まかに3つのパートに分けられる。序盤は、政府のエージェントである主人公がバイオモンスター発生の原因を探ることが目的である。中盤以降は全般的に悲劇に満ちているといえる。
[編集] アルゴル太陽系の星々
[編集] パルマ
アルゴル太陽系第一惑星。政治経済の中心地。パルマ人は見た目地球人とそっくりである。前作では物語の中心となった惑星だが、今回は行くことはない。宇宙船ガイラの衝突により爆発してしまう。
[編集] モタビア
アルゴル太陽系第二惑星。かつては砂漠に覆われていたがマザーブレインによって緑豊かな土地に変わり食料の供給地となっている。この惑星に住んでいる人の大半はパルマから入植してきたパルマ人だが、モタビアンという全身紺色の毛で覆われた原住民も住んでいる。彼らはゴミ好きだが、ゴミから船を造ってしまうところを見ると技術力は高いと思われる。物語の中盤まではここを中心に活動することになる。
[編集] デゾリス
アルゴル太陽系第三惑星。数年前までは鉱業が盛んだったが坑内事故でさびれ、いまではパルマ人はほとんどおらず、町にはデゾリスの原住民デゾリアンが住んでいる。デゾリアンの特徴は緑色の肌。パルマ人とは言語体系が違っていてある装備がないとまともに話すことができない。物語の後半はこの星で展開される。
[編集] 開発スタッフ
[編集] システム
[編集] 戦闘形態
敵はフィールド上で見える状態になくイベント以外では確率で敵と遭遇する。エンカウント率は当時のゲームとしてもやや高め。
戦闘形式はターン制、指示は攻撃・テクニック・アイテム・防御または撤退がある。敵の最大同時出現種は二種類。攻撃対象は種までしか選択できず、単体攻撃でも任意の個体を対象にすることができない。
[編集] パーティー
パーティーは最大4人、主人公とネイは固定だが残り2人は6人のうちから自由に選ぶことができる。なお、途中ネイが離脱するためそれ以降は3人自由に選ぶことができる。また、主人公は名前の設定が可能。他のパーティーメンバーもネイとシルカ以外はニックネームをつけることができる。
[編集] 蘇生
このゲームでヒットポイントが0になることは死亡を意味する。死亡したメンバーは町のクローンラボという店でクローンとして蘇生する。
[編集] ポーズの存在
このゲームではアクション要素のないロールプレイングゲームとしては珍しく、スタートボタンでポーズ(一時停止)にすることができる。またポーズでBボタンを押すとスローモーション、Cボタンを押すとコマ送りになるという機能が備わっている。
[編集] 登場人物
[編集] パーティーメンバー
- 主人公(ユーシス)
- モタビア州政府のエージェント。10歳のときに宇宙船の事故により両親を亡くすが彼は奇跡的に助かる。原理が解明されていないグランツ系とメギドというテクニックが使える。剣を得意とする。
- ネイ
- バイオモンスターと人間の細胞を掛け合わして生まれた、とんがった耳にレオタードが特徴の少女。行く先々でいじめられ、7ヶ月前に殺されかけていたところを主人公に助けられる。しかし、物語中盤で自分の分身(厳密に言うとオリジナル)であるネイ・ファーストの戦いで死んでしまう悲劇のヒロイン。人ではない人(その後のシリーズでニューマンと呼ばれる存在)のため成長は早い。武器はクロー(鉤爪)が扱える。
- ルドガー
- 元軍人のハンター。バイオモンスターに妻と娘を殺されハンターになる。銃を得意とする。
- アンヌ
- 医者。回復系のテクニックを得意とする。武器はメス、薬品を発射する銃などが扱える。
- ヒューイ
- モタビア大学の研究者。弱い動物や植物がバイオモンスターに殺されることに心を痛め仲間になる。バイオモンスターに有効なテクニックを覚える。
- アーミア
- カウンターハンター。カウンターハンターとは悪質なハンターを狩るハンターのこと。スライサー(刃物つきブーメラン)を扱うことができる。
- カインズ
- ジャンク屋。エンジニアを目指していたが、触る機械がことごとく破壊されたためジャンク屋になった。機械に有効なテクニックを覚える。
- シルカ
- 泥棒。富豪の一人娘だが盗み癖がついてしまった。彼女を連れて店などに入ると知らない間にいなくなってしまうことがある。そのあと彼女の所持品を調べると盗品が見つかる。盗品は普通手に入らないレアアイテムであることがある。
[編集] その他登場人物
- ダラム
- 7ヶ月前ネイを殺そうとした張本人。北の橋で強盗をしている。しかし、それは娘ティムが悪党に拉致され身代金を要求されていて、娘を助けたいがための行為であった。(結局、誤って娘を殺してしまったことを嘆きダイナマイトで自爆してしまう。
- ティム
- ダラムの娘。悪党に拉致されニドの塔に監禁されていた。父を説得するときになぜか変装をしていたため父に殺されてしまう。
- ネイ=ファースト
- ネイのオリジナル。人と動物の遺伝子を掛け合わせて生まれたバイオモンスター。失敗作だと殺されそうになったことから人を激しく憎みバイオモンスターを量産した。ネイはネイファーストのやさしい心がオリジナルから分裂したもの。そのためネイファーストの死はネイの死を意味する。
- アーミーアイ
- パルマ政府の警察ロボット。アメダス暴走の容疑で指名手配された主人公らを拘束するためにやってきた。通常手段で倒すことは不可能である。(万一倒してしまうと物語が先に進まないハマリになる)
- タイラー
- 宇宙船ガイラのパルマへの衝突時に主人公達を救出した宇宙海賊。ファンタシースター一作目のタイロンの子孫。このタイラーの乗っていたランディール号は千年紀の終わりにで再登場することとなる。
- ルツ
- コールドスリープで約千年前から眠りについていた。物語の後半の進路を導く重要人物
- マザーブレイン
- アルゴル太陽系を管理する巨大なコンピュータ。アルゴル太陽系に繁栄をもたらしたが…
- ダークファルス
- 前作のラスボス。パンドラの箱に封印されている。