パシファエ群
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軌道半長径が2350万km程度 、軌道傾斜角が140~160度、離心率が0.22~0.45であり、木星からの距離はカルメ群と同程度で、最も離れたグループである。パシファエがこのグループ最大の衛星で、次いでシノーペで、その他の衛星は2衛星の1/10以下である。小惑星が衝突で破壊された後、木星に捕獲されて形成されたと考えられている。
アナンケ群やカルメ群と比べて、軌道傾斜角や離心率の分布が広く、またパシファエが圧倒的に大きいわけでもない(シノーペは6割強のサイズ)。そのため、複数回の衝突またはグループ形成後に別の小惑星が捕獲されて再度グループを形成したと考えられている。また色指数も衛星によって異なっており、複雑な経緯でもってグループが形成されたとの説を裏付けている。
このグループに属する衛星は12個であり、他に1個の衛星がこのグループに属する可能性がある。
グループに属する衛星
- S/2003 J 23
- アエーデ
- S/2003 J 14
- キュレーネ
- S/2003 J 4
- ヘゲモネ
- パシファエ(グループ最大の衛星、これに因んでグループが名付けられた)
- シノーペ
- スポンデ
- アウトノエ
- カリロエ
- メガクリテ
グループに属する可能性がある衛星