ハロルド・E・パーマー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハロルド・E・パーマー(Harold E. Palmer 1877年3月6日 - 1949年11月16日)は、大正・昭和期を代表する応用英語学者・英語教育学者・音声学者。イギリス・ロンドン出身。
目次 |
[編集] 略歴
- 1877年、ロンドンにて生まれる。
- 1890年、ケント州HytheのProspect House Schoolに入学。
- 1902年、ベルギーのVerviersにある語学学校にて英語教師として働き始める。
- 1903年、Verviersにて自分の小さな語学学校を開く。のちのInstitut Palmerである。
- 1922年、来日し、文部省英語教育顧問となる。
- 1923年、英語教授研究所(IRET)(現在の財団法人語学教育研究所、IRLT)を創設。初代所長となる。
- 1936年、帰英。
- 1949年、享年72で永眠。
[編集] 業績
- 1917年、The Scientific Study and Teaching of Languages(言語に関する科学的な研究および教授)出版。
- 1921年、The Principles of Language-Study(語学研究の法則)出版。The Oral Method of Teaching Languages(言語を教える口頭方法)出版。
- 1922年、English Intonation, With Systematic Exercises(英語の抑揚の系統的練習)出版。
- 1924年、Memorandum on Problems of English Teaching in the Light of a New Theory(英語教授問題についての新説に照らした覚書)出版。A Grammar of Spoken English(口頭英語の文法)出版。
- 1925年、English through Actions(動作による英語)出版。
- 1929年、Eigo no rokushukan (The First Six Weeks of English)(英語の六週間)出版。
- 1930年、Interim Report on Vocabulary Selection(語彙選択に関する中間報告)出版。The Principles of Romanization(羅馬化の法則)出版。
- 1931年、Second Interim Report on Vocabulary Selection(語彙選択に関する第二次中間報告)出版。
- 1932年、This Language-Learning Business(この言語学習事務)(H. Vere Redmanと共著)出版。
- 1933年、Second Interim Report on English Collocations(英語の連語に関する第二次中間報告)出版。A New Classification of English Tones(英語の抑揚の新しい分類)出版。
- 1934年、Specimens of English Construction Patterns(英語の構築特分型の見本)、An Essay in Lexicology(語彙評論)
- 1937年、Thousand-Word English(千単語英語)(A. S. Hornbyと共著)出版。
- 1938年、A Grammar of English Words(英語の文法)出版。
- 1940年、The Teaching of Oral English(口頭英語の教授)出版。
- 1943年、International English Course(国際英語学科)始まる。
[編集] エピソード
- Palmerは自分の名前をカナで「パーマ」と書いていたが、今日では美容院でのパーマと混同されるのを避けるため「パーマー」と表記するようになった。
[編集] 関連文献など
- 小篠敏明.1995.『Harold E. Palmerの英語教授法に関する研究』第一学習社
- 伊村元道.1997.『パーマーと日本の英語教育』大修館
- 長瀬慶來.2001.『ロンドン学派のイントネーション研究-ハロルドE.パーマーの音調研究-』山梨医科大学紀要第18巻