ハチクマ
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ハチクマ | ||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Pernis ptilorhyncus | ||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
Oriental Honey-buzzard |
ハチクマ(学名Pernis ptilorhyncus)はコウノトリ目タカ科に属する鳥。
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[編集] 形態
体長57~61cm。体色、特に羽の色は変異の幅が大きい。
[編集] 分布
ユーラシア大陸東部に広く分布し、温帯から亜寒帯にかけての地域で繁殖し、冬には南下して、インドから東南アジアにかけての地域に渡る。日本では初夏に渡来し、各地で繁殖する。丘陵地から山地にかけての森林に生息する。
[編集] 生態
スズメバチ類やアシナガバチ類といった社会性の狩り蜂の巣に詰まった幼虫や蛹を主たる獲物とし、育雛に際してもばらばらの巣盤を巣に運んで雛に与える。コガタスズメバチのような樹上に営巣するハチのみならず、クロスズメバチやオオスズメバチなど、地中に巣を作るハチの巣であっても足で掘り起こし、捕食してしまう。ハチクマの和名は同じ猛禽類のクマタカに似た姿でハチを主食とする性質を持つことに由来する。ただし、ハチ以外の昆虫、小鳥、カエルなどの小型脊椎動物もある程度は捕食する。冬になると東南アジアに渡って越冬するが、毎年同じ縄張りに戻ってきて育雛をする。このとき巣も毎年繰り返し再利用するため、年々新たに付け加えられる木の枝によってかなりの大きさとなる。その下部は排泄物がしみこんで富栄養の腐植質となるが、ここでハナムグリの一種であるアカマダラコガネの幼虫が発育する。
ユーラシア大陸西部に分布するヨーロッパハチクマとは近縁種で、同種とする見解もある。
[編集] Sibley分類体系での位置
[編集] Status
- LOWER RISK - Least Concern(IUCN Red List)
- 準絶滅危惧(環境省レッドリスト)
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