トニー・オーランド&ドーン
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トニー・オーランド&ドーン(Tony Orlando & Dawn)、ドーン(Dawn)はアメリカのポップスグループ。1973年の大ヒット曲「幸せの黄色いリボン」で知られる。
[編集] 略歴
トニー・オーランド(Tony Orlando、本名Michael Anthony Orlando Cassavitis、1944年4月3日-)は1961年から歌手として活動していたが、スタジオ・シンガーとしての仕事が主だった。後にCBSレコード系の音楽出版社に勤務する。このときに「キャンディーダ」のデモテープを制作したところ評判となり、1970年にドーン名義でリリースすると全米3位の大ヒットを記録した。これに味をしめたオーランドは歌手に復帰。バックコーラスとしてテルマ・ホプキンスとジョイス・ビンセントを従え、トニー・オーランド&ドーンと名乗り、1971年に「ノックは3回」をヒットさせる。
1973年の大ヒット曲「幸せの黄色いリボン(Tie a Yellow Ribbon 'Round the Old Oak Tree)」はニューヨーク・ポスト紙のピート・ハミルのコラムに掲載された話を元にした歌(曲の作者はアーウィン・レビンとラッセル・ブラウン)。刑期を終えて出所した男がバスに乗って妻のいる家に帰ろうとする。もし妻が待っているなら庭の木に黄色いリボンを結んでくれるはずだが、なければ・・・という内容である。親しみやすいメロディーとともに、この歌詞が人々の共感を呼び、アメリカではこの年一番のヒット曲となった。
この曲はその後ポップスのスタンダードとなり、フランク・シナトラをはじめ多くの歌手にカバーされた。日本でもヒットし、映画「幸福の黄色いハンカチ」のモチーフとなったほか、キリン一番搾りなどのCMでも使用された。