ディナラ・サフィナ
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ディナラ・サフィナ(Dinara Safina, Динара Михайловна Сафина, 外国人名の日本語表記に即したより正確な読みは、ディナーラ・サーフィナ1986年4月27日 - )は、ロシア・モスクワ出身の女子プロテニス選手。4大大会に2勝を挙げた男子のトップ選手、マラト・サフィンの妹である。近年躍進の目覚ましいロシア女子テニス界において、伸び盛りの若手選手の1人として活躍している。これまでにWTAツアーでシングルス4勝、ダブルス4勝を挙げている。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。身長182cm、体重70kgで、兄とよく似た長身の体格を持つ。シングルス自己最高ランキングも13位に上昇してきた(2006年8月)。
ジュニア時代、2001年のウィンブルドン女子ジュニア部門で準優勝がある。兄のマラトは、前年の2000年に全米オープン男子シングルス優勝者となり、ディナラがジュニア準優勝した2001年ウィンブルドン大会ではベスト8に入った。2002年から女子プロテニスツアーに参戦を開始し、同年7月にポーランド・ソポトの大会で早々とツアー初優勝を果たした。同年の全米オープンで4大大会にもデビューを果たし、2回戦で第1シードのセリーナ・ウィリアムズに挑戦した。当時は「マラトの妹」の印象が強かったディナラだったが、ロシア女子テニス界の躍進の流れに乗って、ディナラも一人前の女子プロテニス選手へと成長していく。2005年は2月の「パリ・インドア選手権」と5月のチェコ・プラハの大会で年間2勝を挙げたが、パリ・インドアの決勝戦は地元フランスのアメリ・モレスモを 6-4, 2-6, 6-3 で破る金星で優勝を飾った。
2006年度も全豪オープンは2回戦敗退に終わったものの、上位進出を果たすトーナメントが増えている。3月中旬に行われるアメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズの「パシフィック・ライフ・オープン」は、春のテニス・シーズンを彩る大規模な大会の1つである。ディナラ・サフィナはそこでベスト8に入り、準々決勝で当年度からの現役復帰を果たしたマルチナ・ヒンギスに 3-6, 4-6 のストレートで敗れた。その2ヶ月後、イタリア・ローマで行われた「イタリア国際選手権」決勝でもヒンギスに 2-6, 5-7 で敗れ、サフィナがヒンギスの復活優勝(4年3ヶ月ぶり)を見守る相手になった。続く全仏オープンでは4回戦で第4シードのマリア・シャラポワを 7-5, 2-6, 7-5 で破り、初めて4大大会に8強進出を決めたが、準々決勝でスベトラナ・クズネツォワ(同じくロシアの選手)に 6-7, 0-6 で敗れた。全米オープンでは準々決勝でアメリ・モレスモに 2-6, 3-6 で敗れている。