ソウルブレイダー
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ソウルブレイダー (欧米版:Soul Blazer) |
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ジャンル | アクションRPG |
対応機種 | スーパーファミコン |
開発元 | クインテット |
発売元 | エニックス |
人数 | 1人 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | 1992年1月31日(日本) 1992年(北米) 1994年1月27日(ヨーロッパ) |
『ソウルブレイダー』(Soul Blader、但し欧米版はSoul Blazer の表題で発売されている)はクインテットが開発し、1992年1月31日にエニックス(現スクウェア・エニックス)が発売したスーパーファミコン用アクションRPG。
目次 |
[編集] ゲームシステム
本作の世界は7つのエリアからなり、各エリアにはいくつかのダンジョンが存在する。そのダンジョン内に点在する魔物の巣を封印することと、それによって魂が解放され地上に戻った人々や動植物との会話等で先へ進む方法などを得ることを繰り返してストーリーが進行する。
前述のダンジョンには魔物の巣が点在しており、巣から出てくる魔物の数は決まっている。1つの巣から出現した魔物を全て倒すとその魔物の巣は魔物を生み出す力を失い、プレイヤーが力を失った魔物の巣を踏むことで巣は完全に封印され、以下のいずれかが発生する。
- その巣に魂が囚われていたものの魂が解放され、本来の姿となって町などに戻ってくる。
- 地形が変化し、先への道が開かれる。
- 宝箱が出現する。
- 近くに新たな魔物の巣が出現する。
魂が解放され本来の姿になり地上に戻った場合、それらの中には話しかけることでダンジョンの奥で道をふさいでいた物を取り除く方法(アイテムやヒント、後述のソウル)を主人公に提供してくれる者も居る。
これらを繰り返し、各エリアの一番奥にあるダンジョンの最深部にいるボスを倒し、それによって解放された各エリアの長といえる人物に話しかけることで先のエリアへの道が開かれる。これを町など6つのエリアで繰り返し、最後のエリアである魔界で魔王を倒せばエンディングである。
[編集] ほこら
各エリアに到着した際、まずプレイヤーはそのエリアのほこらにたどり着く。ほこらには3つのワープゾーンがあり、画面下のワープはそのエリアの中心となる地上への出口、左は中間点へのワープ(エリアによっては中間点でなく同エリアの別の場所へのワープであることも)、右はエリアボスの直前へのワープとなっている。左右のワープはそこまで進まないと出現しない。また、画面上では他エリアへの移動やセーブが可能。ほこらに入ると、自動的にHPが全回復される。
[編集] 装備
本作で登場するアイテムは武器・鎧・魔法・道具の4種類に分類される。
- 武器 - 魔物を攻撃するための剣。それぞれの剣には追加効果と使用するために必要なレベルが設定されている。
- 鎧 - 魔物の攻撃を防ぐ鎧。特殊な防御効果を持っている。
- 魔法 - 後述するソウルが使用できる魔法。
- 道具 - 装備することで様々な効果を得られる道具類。
[編集] ソウルとジェム
プレイヤーはソウルと呼ばれる存在を連れており、魔法の使用やエリア毎に異なる特殊な能力はソウルにより行われる。通常ソウルはプレイヤーの周囲を巡回する形で移動しているが、壁にぶつかってその壁の方向に足踏みを続けているとソウルだけがその方向へ移動するという現象がある。
ソウルが魔法を使用する際、魔物を倒した際に落とすジェムを消費する。本作ではジェムがMPに相当しているが、体力が0になり力尽きると持っていたジェムは全て失われる。
[編集] 魔物
ほとんどの魔物は先述した魔物の巣から出現するが、一部魔物の巣から出るのではなくその地に自生している魔物も存在する。魔物の巣から出現するものは巣が封印されると同じ場所から2度と出現しないのに対し、自生しているタイプのものは画面を切り替えれば何度でも出現する。魔物の中には以下のようなタイプが設定されているものもある。
- 鋼鉄 - 固い金属の体を持つ。「斬鉄剣」もしくは「ソウルブレード」でのみダメージを与えられる。
- 霊体 - 実体を持たない。「ヨミの剣」もしくは「ソウルブレード」でのみダメージを与えられる。
- トラップ - エリアに存在する仕掛けの内破壊可能なもの。「ソウルブレード」でのみ破壊可能。
[編集] 地域
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
本作に登場する地域を紹介する。
- グラスバレー
- 採掘で栄えていた町。ダンジョンは採掘場と、村長の家にある「レオの絵」(ボスがいるのは後者)。
- グリーンウッド
- 犬のターボが守っていた森。
- ロストサイトの沼地
- グリーンウッドに隣接する沼地。3つの神殿があり、一番奥の「光の神殿」にボスがいる。
- 海底神殿
- 海の底にある神殿。
- サウザータ
- 南の海に浮かぶ島。
- セントエルズの海底
- 海底神殿から行けるが、「泡の衣」が無いと息ができずすぐに力尽きてしまう。また、ここから「ロックバードの岩礁」「火山の島ドリューン」「嵐の島ブレスター」そしてボスのいる「幽霊船」に行ける。
- 山の精霊の住家
- 精霊達がわずか1年という寿命の短さを悲観せずに暮らしている。
- ノーススロープ
- 精霊の住家に隣接する雪山。
- レイノール氷原
- 雪山から下りたところにある氷原。
- 地底湖ルーン
- レイノール氷原の地下に広がる地底湖。ここにボスがいる。
- レオの研究所
- レオが王に監禁され悪魔を召喚する機械を作らされていた場所。地下に2つのダンジョンがあり、動力室の方にボスがいる。
- マグリッド王の城
- 悪魔と取引をして地上を荒廃させたマグリッド王がいた城。地下や左右の塔はダンジョンとなっており、右の塔の先にあるドックに止まっている飛行船に乗ってボスと空中戦を行うことになる。
- 魔界
- 魔王デストールが待つ世界。他エリアと異なり、ここはエリア全体が1つのダンジョンとなっている。最深部はある鎧を装備していないと生命力が削り取られる瘴気に満ちた「幻惑の空間」であり、その奥でデストールが待つ。デストールは2形態存在し、ラストバトルとなる2番目はある武器と防具を装備してゴッドバードを使用可能にしないと倒せない(間合いの関係上通常の攻撃では当たらない)。
[編集] キャラクター
- マグリッド王
- 物欲に満ちたフレイル国王。悪魔との取引で地上を荒廃させた。
- レオ
- マグリッド王に監禁され悪魔を召喚する機械を作らされた発明家。
- リーサ
- レオの娘。
[編集] ストーリー
物欲に満ちたマグリット王は、発明家レオを監禁し悪魔を呼び出す機械を作らせる。王は完成した機械を通じて、地上のあらゆる命と引き替えに莫大な黄金を受け取るという取引を行い、地上は荒廃していった。
それから時は流れ、一人の天空人が地上の生物たちの魂を救い魔王デストールを倒すため、荒廃した地上に遣わされた……。
[編集] ガイア3部作他作品とのつながり
本作と『ガイア幻想紀』『天地創造』の3作を合わせて「ガイア3部作」と呼ぶが、本作はこのガイア3部作の内最初の作品である。第1作目であり、また後の2作品とは全く違う世界構造ではあるが、2作目の『ガイア幻想紀』との間に以下のような共通点が存在する。
- 最終ボスと戦う際の攻撃が、ゴッドバードという火の鳥を飛ばす遠隔攻撃である。
- 『ガイア幻想紀』の隠しボスが、本作の最初のエリアボス「ソリッドアーム」である。また、『ガイア幻想紀』隠しボス戦前後の台詞にも本作との関連を匂わせる台詞がある。
[編集] 関連作品
- 攻略本『ソウルブレイダー公式チャレンジブック』(エニックス) ¥580(税込) (1992/02/29) ISBN 4-90052-788-2
- 音楽CD『ソウルブレイダー 』(アポロン)¥2,500(税込)(1992/02/21)