スカンダ
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スカンダ(Skanda)はヒンドゥー教の軍神。この名はイスカンダル(アレクサンダー大王)から転じたものと言われる。3つの頭と6対の手足を備え、孔雀に乗り槍を持つ若い青年の姿であらわされる。インド直前まで遠征したアレクサンダー大王が土着の神ムルガンと融合して発展したといわれる。カルティケーヤ(すばる星団と関係を持つ者、もしくは6人の子供の集合体から6)、クマーラ(少年)、マハーセーナ(偉大なる戦士)、セーナーパティ(戦士の王)、グハ(神秘的な者)、シャクティダラ(槍を持つ者)、ターラカジット(ターラカの征服者)等と64の名を持つ。また、仏教では韋駄天と呼ばれる。
父は破壊神シヴァ、母はデーヴァセーナ(パールヴァティ)もしくはガンガー(パールヴァティの妹)とする。代理父がアグニ、代理母がスヴァーハー。軍神インドラを破り新たな神軍の最高指揮者となる。戦争以外はあまり考えず女性すら近付けず自分の神殿に女性が入ることすら拒む。カウマーリまたはデーヴァセナという妻・パートナーがいる場合もある。