ジュール=トムソン効果
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ジュール=トムソン効果(ジュール=トムソンこうか)とは、気体を断熱膨張させるとき、系の温度がわずかに下がる現象のこと。理想気体ではこの現象は起こらない。理想気体においては分子間作用が存在しないためである。
一般にジュール=トムソン効果は混合気体において観察される。この効果は技術的に応用され、冷蔵庫やマイクロチップ製造などで使われている。
1852年に観測された現象に対して、ジェームズ・プレスコット・ジュールとウィリアム・トムソン(ケルビン卿)によって1861年に提唱された。
1908年にヘイケ・カメルリング・オネスはこの効果を利用してヘリウムの液化できる温度0.9Kを達成した。
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