ジベレリン
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ジベレリン(ギベレリン、英: gibberellin, GA)はある種の植物ホルモンの総称である。生長軸の方向への細胞伸長を促進させたり、種子の発芽促進や休眠打破の促進、老化の抑制に関わっている。また、オーキシンの作用を高めることも分かっている。
これまでに79種類以上が確認されており(現在も発見が続いており100種類以上に上る)、ジベレリンA1 (GA1) からジベレリンA79 (GA79) と命名されている。農薬として用いる場合は特にジベレリンA3 (C19H22O6) をジベレリンと称することがあり、「ジベレリン」もしくは「ジベラ」として販売されている。生産量、消費量ともジベレリンのうち、A3が最大である。
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[編集] 発見の歴史
- 1926年 - 台湾総督府農事試験場の黒澤栄一により、イネの馬鹿苗病の原因毒素(ジベレリン)が発見される。
- 1935年 - 藪田貞治郎が馬鹿苗病菌 (Gibberella fujikuroi) 培養液から単離し、ジベレリンと命名する。
- 1938年 - 藪田・住木諭介によりジベレリンが結晶化される。
- 1950年代 - GA1 から GA3 までの構造が解明される。
[編集] ジベレリン処理
ジベレリンは、農薬として散布等をし、種無しブドウの生産、果実の落下防止、成長促進などに用いられることが多い。こうした操作をジベレリン処理という。「ジベ処理」と略することも多い。
[編集] ブドウに対する処理
種無しブドウを生産するために行う。具体的には、粉末状のジベレリンA3を必要量水に溶かしジベレリン水溶液を作る。それをカップ状の容器に入れ、ブドウの房をカップの中の水溶液につける。この処理はブドウの房ひとつひとつに対して手作業で行わなければならず、かなり手間のかかる作業である。
[編集] 樹木に対する処理
スギやヒノキに水溶液を散布、またはペースト状にしたジベレリンを樹幹や枝に埋め込み、着花を促進させる。採種園で行われることがある。