シュレディンガー音頭
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シュレディンガー音頭(-おんど)は、量子力学を題材に取った音頭。量子力学用語をちりばめた歌詞と、それをイメージした振り付けが特徴である。
1980年代に茨城大学の助教授によって考案されたとされ、物性物理学の若手研究者たちによるセミナー「物性若手夏の学校」を通じて、全国の研究者に広まった。
[編集] シュレディンガー音頭内に現れる量子力学用語とその概説
プサイにファイ
- 波動関数を表すのにはギリシア文字のプサイ(Ψ、ψ)とファイ(Φ、φ)がもっともよく用いられる。
世の中すべて波だらけ
シュレーデインガー
- 波動力学の提唱者、エルヴィン・シュレーディンガーのこと。
サイン、コサイン、タンジェント
- 三角関数。波動を表す式にしばしば現れる。
井戸型、谷型、周期型
- 井戸型ポテンシャル、谷型ポテンシャル、周期型ポテンシャルのこと。初等量子力学の解説にしばしば現れる。
ゼーマン、異常ゼーマン
ボーズ凝縮
- ボース=アインシュタイン凝縮。低温で巨視的に観測可能な量のボース粒子が最低エネルギー状態になること。
フェルミ縮退
- フェルミ縮退。フェルミ粒子はパウリの排他律のため低温でも高いエネルギー準位まで満たされた独特の分布をとる。完全にフェルミ縮退した粒子の占有数分布はフェルミエネルギー以下で1、それ以上では0という階段関数になる。
DNA
超流動
- ボース粒子がボース=アインシュタイン凝縮を起こしたときに示す物性。粘性が0となるため、容器に入れても壁をはいあがって外にあふれてしまう。
ブラ、ケット、プロダクト、プロジェクション
- 物理学者ポール・ディラックがはじめた量子力学の記述法ブラケット表記の用語。
経路積分
- 経路積分。物理学者リチャード・P・ファインマンがはじめた量子力学の記述法。