サムターン回し
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サムターン回し(サムターンまわし)とは、鍵を破る技術の一つであり、ドアの外側から内側にある開錠のために指でつまんで回転させる部分(サムターン)をまわすことによって開錠するものである。
通常のドアの錠前は、外側から見える部分としては鍵穴しかなく、その内部は複雑な構造を備えているが、内側はサムターンしかなく、サムターンを回すと容易に開けられる。サムターン回しはこの点をつき、郵便受けを使ったり、あるいはドアの一部を破壊するなどして外側からサムターンをまわす。ピッキングを正攻法とするならば、サムターン回しはその反対である。特殊な工具が不要で手軽なことから中国人窃盗団などが頻繁にこの手を使う。
サムターン回しで侵入し、荒らさずに金品を奪い、サムターンを逆に回して施錠して逃走する例がある。開錠のサムターン回しと区別するため、施錠を逆サムターン回しと呼称する。被害者が被害に気づかぬまま、相当な期間を経過する場合がある。