コペンハーゲンの海戦
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コペンハーゲンの海戦(The Battle of Copenhagen)は1801年4月2日にデンマークのコペンハーゲン沖で、英国艦隊とデンマーク艦隊によって行われた海戦。武装中立同盟に参加したデンマークへの牽制も含まれていた。
フランス皇帝ナポレオン1世の圧力をうけデンマークが英国に挑戦。
戦闘海域が狭隘であったこともあって、砲撃戦は熾烈をきわめた。英国艦隊のハイド・パーカー司令官は「戦闘停止」の命令を出したが、副司令官ホレイショ・ネルソンはそれを無視し、戦闘を継続した。隻眼のネルソンが見えない方の右目に望遠鏡を当て、「本当に(戦闘停止の信号なんか)見えないったら!」とおどけてみせた逸話が有名。厳密にいうとこれは、「戦闘停止もやむなし」のパーカーの指令を副司令官のネルソンが「その必要なし」と各艦に転送しなかったということである。ただし、英国艦の中にはパーカーの指揮艦の信号旗をそのまま受け入れ、戦闘停止、座礁にいたったものもあった。
ネルソンは陸上砲台を背にしたデンマーク艦隊の背後に艦隊を突入させて挟撃、これを撃破して英国を勝利に導く。この海戦の敗退以降、デンマークの海上帝国は、斜陽化し、崩壊へ向かった。
この功績でネルソンは子爵に叙された。
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