グンゼタウンセンター つかしん
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グンゼタウンセンター つかしんは、兵庫県尼崎市にある大型ショッピングセンター。通称として用いられるつかしんは旧正式名称でもある。尼崎市と伊丹市の境にあるため、尼崎の端に立地している。
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[編集] 沿革・概要
1985年にセゾングループの創業者堤清二が提唱した街づくりの理念を体現した都市郊外型施設つかしんとして、兵庫県尼崎市塚口本町のグンゼ塚口工場跡地にオープンした。ショッピングモール部は南欧風のパティオのある建物を模す。 なお、「つかしん」の名称はコピーライター糸井重里の命名によるもの。
[編集] 西武百貨店とつかしん
オープン当初は西武百貨店つかしん(塚新)店を中核とし、地元業者および神戸や阪神間の業者によるレストラン街・ショッピングモール・映画館などにより構成されており、当時としては大型のショッピングセンターが閑静な住宅地の中に誕生したことは話題をよんだ。また当時としてはまだ珍しかった斜行式のエレベータが2基設置されており、1時間待ちの行列をつくることもあった。オープン当初は敷地内北東部にホテル建設構想があり、建設場所を示す看板が設置されていた。
しかし、オープン当初こそ賑わったものの、尼崎市中南部の再開発の完成や、隣接する伊丹市に大型ショッピングセンターダイヤモンドシティ・テラスがオープンしたこともあり、経営が軌道に乗ることはなかった。結果、運営会社である西武百貨店関西の解散の原因ともなった。
2002年9月、西武百貨店つかしん店は売り場面積を大幅に縮小し、ビルの1テナントとして入居・出店する形へと変更された。これにあわせて、生協(コープ)や、ザ・ダイソー、ユニクロ、ミドリ電化などが新しく加わり、同ビルは「リボン館」へと改称される形でリニューアルを果たした。
- ※ミドリ電化は元々つかしんの北側に隣接するビル(現在の塚口電気館)で営業を行っていたが、同ビルをいったん閉鎖し、リボン館のテナントとして入居していた。後に再び北側に隣接するビルの改修を行い、同ビルでの営業を再開している。リボン館にはミドリ電化に代わり上新電機が入居した。
その後、周辺で温泉が発掘されたこともあり、土地の所有者であるグンゼが施設を大幅に改装するのを機に、2004年5月9日西武百貨店つかしん店は完全撤退した。
[編集] グンゼタウンセンター
西武百貨店の完全撤退に前後して発掘された温泉は、源泉掛け流し式の関西最大級浴場として、また西武百貨店に代わる中核施設として、2004年7月6日から営業を開始。グンゼスポーツやコープなどの施設もつかしんの中核として営業を続けた。
しかし、建物の老朽化やテナントの撤退に伴う来客数の減少は改善されず、2005年5月にはリニューアル工事を開始。当時、地上2階・地下1階建てであった東駐車場部分(23,000平方メートル)に、立体駐車場設備を備える地上5階・地下1階建ての新館「ひがしまち北館」を建設し、滋賀県・京都府・北陸地方などで展開する平和堂のアル・プラザつかしんを展開。あわせて、リボン館を「ひがしまち南館」と改称、マツモトキヨシなど100件を超えるテナントを新たに加えるなどしてスタイルを一新し、2006年4月29日にグンゼタウンセンター つかしんとしてリニューアルオープンした。
なお、営業総面積はリニューアル工事前の約1.5倍である68,000平方メートルとなり、ダイヤモンドシティ・テラスのそれを約15,000平方メートルあまり上回っている。