クリフハンガー (ドラマ)
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クリフハンガー(cliffhanger or cliffhanger ending) は、中途半端で続きが気になるような最終回にするという海外ドラマ(特にアメリカ)における作劇手法のこと。一般的にアメリカドラマの「最終回」という意味がある。
元々、昔の連続活劇はほとんどが二巻ごとに、主人公が崖からぶら下がった絶体絶命のシーンで終わっていた。崖=クリフ、ぶら下がる=ハンガーより、これをクリフハンガーと呼んだ。
一方、現代アメリカのテレビドラマでは、最終回が終わると次のシーズンまで半年待たなければいけない。従って、次のシーズンが始まるまで視聴者の興味をひきつけておくことが重要となる。そこで、最終回では次のシーズンに話が続くような最終回にすることが多いのである。しばしば、あるシーズンの最終回が前編、次シーズンの初回が後編となっている。
ちなみに、この手法を一番最初に用いたテレビドラマは「ダラス」である。
なお、同名の映画とこの用語は余り関係ない。
[編集] 一般的なクリフハンガーの例
- 例1、銃声が聞こえた場所に行くと人が死んでいる。死者の身元は不明のまま終わる。
- 例2、中心人物が瀕死の重傷を負う。一命を取り留めたのか没したのかは不明。
- 例3、事件が未解決のまま終わる。
- 例4、絶体絶命のピンチになる。(敵に追い詰められたり自分の社会的立場が危なくなるような事件が起きたり)
- 例5、敵の黒幕と出会う。だが正体がわかる寸前で終わる。
クリフハンガーで一番多いのが「誰が死んだのかわからない」だ。アメリカでは俳優との契約はシーズンごとに行われるので、契約交渉が失敗するとその役者は次のシーズンでは突然ドラマから姿を消してしまう。そのために次のシーズンでその役者が出なくてもいいようにするためにこのようなクリフハンガーを使うことが多い(なぜか最終回になって俳優・女優の髪型が急に変わったりするのは、次のシーズンに出演するときにその髪型で出演するため)。
このようなクリフハンガーがとられるため、そのドラマが打ち切りになると謎を多く残したままドラマが終了することが多い。アメリカの海外ドラマサイトでは視聴者が打ち切りになったドラマの続きを勝手に小説形式で創作して書いてあるサイトもある。