クラウンエーテル
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クラウンエーテル(Crown ether)は構造式が(-CH2-CH2-O-)nとなっている大環状のエーテルで、デュポン社のチャールズ・ペダーセンが発見した。一般にはx-クラウン-y-エーテル(「エーテル」は略することが多い)と命名される。xは環を構成する原子の全数、yは酸素原子の数である。環の内側に酸素原子の非共有電子対があるため、金属カチオンを取り込みやすい。
環の大きさによってとりこむ金属カチオンの大きさが違い、また様々な修飾をすることによっても選択性を変化させられる。OがSやNHなどに置き換わったチアクラウンエーテル、アザクラウンエーテルも合成されている(セレンを含むものも報告されている)。こうした研究は後に超分子化学の概念の礎となった。
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クラウンエーテルの話 - 有機化学美術館