クインティ
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クインティ | |
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ジャンル | アクション |
対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ゲームフリーク |
発売元 | ナムコ |
人数 | 1~2人 |
メディア | 2Mbカセット |
発売日 | 1989年6月27日 |
売上本数 | 約20万本 |
『クインティ』(Quinty) は1989年にナムコより発売されたファミリーコンピュータ用のアクションゲームである。制作は田尻智・ゲームフリーク。 北米では『Mendel Palace』の名称で同年12月にハドソンUSAより発売された。
目次 |
[編集] ゲームシステム
面クリア型のアクションゲームである。
各ステージのフィールドにはパネルが5×7に敷き詰められており、プレイヤーはパネルをめくることで敵キャラを弾き飛ばし、壁(外壁および同様の働きのあるパネル)にぶつけて倒す。敵キャラを全て倒せばクリアとなる。 パネルはステージにより2層~7層構造になっている。 パネルには特殊効果を持つ物があり(後述)、それらを駆使してクリアを目指す。
2人プレイのときは、ステージ選択でそれぞれのプレイヤーが別々のステージを選ぶと1P・2P交代プレイに、2人が同じステージを選ぶと同時プレイとなる。(主人公の名前は1Pが「カートン」、2Pが「パートン」)
[編集] ストーリー
主人公は人形の国に住むカートン少年。3人の兄と妹のクインティと仲良く暮らしていたが、恋人ジェニーができて事態は一変。3人の兄はジェニーを奪おうと企み、クインティは「大好きなお兄ちゃんを取られてしまう」と思い込み、共謀してジェニーを誘拐する。カートンは友人のパートンと共に、ジェニーを救い出すために立ち上がった。
[編集] ステージと敵キャラ
- ステージ
- ステージは全部で10ある。ゲーム開始時はそのうちの8つから攻略するステージを任意に選ぶことが出来る。この8ステージを全てクリアすると、9ステージ目(キャッスルステージ)、そして最終ステージ(天空の城ステージ)に進むことが出来る。
- 各ステージは10のエリア(以下「面」と呼称)からなり、10面にはボスが待ち構えている。ボスを倒すとステージクリアとなり、ステージ選択画面に移る。
- 10エリア×10ステージで全100面から構成される。
- 敵キャラ
- 敵キャラの攻撃方法は、基本的に体当たりのみである。敵に当たると1ミスとなる。
- 敵キャラを転ばせると1回につき10ptsが入手できる。
- 1ステージに登場する敵キャラは(ボスを除いて)基本的に1種類であるが、それぞれに色違いが数種類あり、行動や倒した時の得点が違う。しかし、ボスキャラも含め倒す方法は同じである。
- 各面には表示されないものの制限時間がある。制限時間が過ぎてもプレイヤーの残機数が失われることは無いがBGMが早くなり、敵の移動速度が速くなる上、主人公の動きが段階的に遅くなる。また行動が変化して強くなるなどしてクリアが困難になる。制限時間は各面ごとに異なり、中には面スタート直後(3~4秒後)に時間切れで敵が襲ってくるステージもある。
- ボス
- 各ステージの10面にはボスが居る。ボスは主人公・カートンの兄妹もしくはクインティの魔法によって強化されたザコ敵である。
- カートンの兄達は、カートンに向かってパネルを投げつけてくる。これに当たると1ミスとなる。当然、体当たりされてもミスとなる。
[編集] レストランステージ
ウォークマン -ただ歩くだけしかできない。
- 緑 プレイヤーに近付いてくるが、体当たりすることなく方向転換して逃げてしまう。倒すと90pts。
- オレンジ 主人公を追いかけてくる。緑と違い逃げることなく体当たりしてくる。180pts。
- ピンク 主人公をしぶとく追いかけてくる。420pts。
- 青 弾き飛ばした時に倒せなかった場合、2匹のキッドに分裂する。分裂せず倒せた場合のみ990pts。
- キッド 小さいウォークマン。小さいため、弾き飛ばすと遠くまで飛んでいく。80pts。
10面
- ボスは居ない。ジェニーが長男・プラムにさらわれるというデモを見るだけ。
[編集] ピラミッドステージ
ジャンパー -スキップをするようにジャンプしながら移動する。ジャンプ中はパネルをめくっても弾き飛ばない。
- ピンク 適当に跳ね回っている。150pts。
- オレンジ 跳びながら近付いてくる。290pts。
- 緑 転ばされると後ろ向きジャンプをしながら主人公から逃げ回るが、時に襲い掛かってくる。主人公が近くに居ないと腕を組み立ち止まる。310pts。
- 赤 滞空時間が長いが、飛距離が一定のため着地の地点が分かりやすい。590pts。
- 裸 隠しキャラ。あるステージのエネミーパネルから登場する。出現させることも倒すことも難しい。70,000pts。
10面
- 次男・セカム ジャンプしつつ、パネルを投げつけてくる。10,000pts。
[編集] ミュージアムステージ
アーティスト -放っておくと通常パネルの上に絵を描きだす。絵が完成すると、イラストパネルになる。(後述)絵を描いている最中にパネルをめくって弾き飛ばすと、そのパネルはイラストパネルにならずにすむ。また、画面内の全てのパネルがイラストパネルかロックパネルとなり、パネルを1枚もめくれない状態になると、画面内の敵キャラが全滅し、70,000pts+1UPが得られる。制限時間後は通常パネルに片っ端から絵を描きながら主人公を追ってくる。
- ピンク いろいろな絵を描く。制限時間前と後で描く絵が違う。120pts。
- 青 イラストマンの絵を描く。ピンクより早く絵を描く。敵キャラの数が減ると、絵からイラストマンが現れる。1度イラストマンが出た絵からは2度とイラストマンは現れない。980pts。
- イラストマン 青アーティストの描いた絵から登場。ただ主人公を歩いて追いかけるだけ。1人プレイ時にミスすると再スタート時に消滅する。30pts。
10面
- 青アーティスト強化版 イラストマンではなく、自分の絵を描く。敵キャラの数が減ると、絵から青アーティスト強化版が現れる。
[編集] コテージステージ
プランプ -大柄で、パネルをめくって弾き飛ばしてもあまり動かない。
- 白 弾き飛ばされた後、四股を踏んで、攻撃を受けた方向に一気にパネルをめくる。190pts。
- 紫 弾き飛ばされた後、着地する時に攻撃を受けた方向とその反対側に一気にパネルをめくる。プランプ(白)ほど弾き飛ばないため倒しづらい。440pts。
10面
- 三男・トライ ジャンプしつつ、パネルを投げつけてくる。5,000pts。
[編集] タワーステージ
アクロバット -高いジャンプができる。
- 茶色 主人公が近付くとジャンプする。ジャンプは垂直ではなく主人公に徐々に近づいてくる。480pts。
- 赤 自分の乗っているパネルがめくられる瞬間に垂直にジャンプする。サンパネルなどの攻撃も避けられてしまう。480pts。
10面
- 赤アクロバット強化版 移動速度が速い。裏面(40面)では更に加速している。
[編集] シアターステージ
バレリーナ -斜めに動き、壁にぶつかると反射するように方向転換。壁にぶつかるたびに移動速度が上がるが、弾き飛ばされると最初のスピードに戻る。最高速度になるとスピンして休憩する。スピン姿勢のまま倒すと1UPのボーナス。制限時間後はどのバレリーナも赤と同じ動きをする。スピンはしない。
- オレンジ 主人公の位置に関係なく動く。250pts。
- ピンク 動きはオレンジと同じだが、メタルパネルを破壊する。450pts。
- 赤 主人公を追うように、弧を描きながら動く。350pts。
10面
- 赤バレリーナ強化版 移動速度が速い。裏面(20面)では更に加速している。
[編集] クラブステージ
スイマー -外壁をプールサイドに見立てて主人公の居る列・行に移動し、パネルを水面に見立てて、泳ぎながら動く。また、泳いでいる時は後ろのパネルをめくりながら移動する。制限時間切れになると、普通に立ち上がって追ってくる。
- 緑 泳ぐ時は直線。メタルパネルにぶつかると方向転換。240pts。
- 青 主人公ににじり寄ってくるように泳ぐ。メタルパネルの上に乗ることが出来る。720pts。
10面
- 次男・セカム 分身の術で2体同時に襲ってくる。20,000pts。
[編集] マッシュルームステージ
ミミー -プレイヤーの動作をモノマネをする。制限時間切れになると、モノマネはせず移動速度が急に上がって主人公を追ってくる。尚、制限時間切れになる前に警告音が鳴る。 ちなみに、2P同時プレイ時に片方がやられると同時にやられているマネもする。
- 黄色 動作がワンテンポ遅い。650pts。
- 赤 主人公と同時に動く。560pts。
10面
- 長男・プラム ジャンプしつつ、パネルを投げつけてくる。他のキャラと違い画面を斜めにジャンプすることができるので、非常に追い詰めにくい。15,000pts。
[編集] キャッスルステージ(第9ステージ)
ここまでの8ステージを全てクリアすると、このステージに挑戦することが出来る。1~8面は、これまでに登場した敵キャラが登場する。
9面
- 長男・プラム 滞空時間がとても長いジャンプをする。着地する一瞬しか攻撃できるチャンスがないので、非常に倒しづらい。15,000pts。
10面
- オートデモ。主人公がクインティによって天空の城へ連れて行かれることとなる。
[編集] 天空の城ステージ(最終ステージ)
コサック -コサックダンスのように足を前に突き出してパネルをめくる。
- 青 攻撃するとパネルをめくる。330pts。
- ピンク 主人公が近くに居るだけでパネルをめくる。810pts。
10面
- 末妹・クインティ ジャンプしながら、主人公をさまざまな敵キャラに変身させる魔法を使う。パネルをめくってきたり、体当たり攻撃をするなど、臨機応変に攻撃してくる。70,000pts。
[編集] 裏面 (Extra Quinty)
- セレクト・スタートボタンを押しながらFC本体の電源を入れると、タイトル画面右上に赤文字で"EXTRA"と表示される。
この状態でゲームをスタートすると、裏面をプレイすることができる。 裏面は表面と同じく全100面があるが、表面と違い、1面から100面までを必ず順番にプレイしていかなければならない。 裏面オリジナルステージが多数用意されており、難易度は表面より高い。 スター獲得枚数カウントがなくなり、点数によりスピードアップ(+1UP)が行われるので、序盤からハイスコアを目指すプレイを目指さなければクリアは難しい。
[編集] パネルの種類
各ステージのフィールドにはパネルが敷き詰められており、初期状態で配置されているか、主人公がパネルをめくることで表に現れる。アイテムパネルは、主人公がその中心を通過することで入手できる。
- 通常パネル
- 何も無いパネル。面によってデザインが異なる。アイテムパネルが効果を発揮した後は通常パネルになる。
[編集] アイテムパネル
- スターパネル
- 星の絵柄。100pts。100枚集めると主人公キャラが1人増え、1段階主人公キャラの移動スピードが速くなる。各面の最後の1枚となったスターパネルは点滅するようになる。これを取るとスター10枚と10,000pts。
- ルーレットパネル
- 短い周期で次々と絵柄が変化する。中心を通過した時の絵柄の効果が表れる。絵柄は以下の通り。
- STARS -スターパネル10枚分。点滅スターパネルと違い点数は1,000pts。表面でのみ出現する。
- 1UP -プレイヤーが1機増える。
- 10000 -ブドウの絵柄。10,000pts。
- 1000 -イチゴの絵柄。1,000pts。裏面でのみ出現する。
- 10 -サクランボの絵柄。10pts。ハズレパネルである。
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- 慣れれば狙いのパネルを取得可能。
- タイムパネル
- 砂時計の絵柄。制限時間を5秒延長する。2,000pts。
- サンパネル
- 太陽の絵柄。取ると、そのパネルを除いた全てのパネルが1枚ずつめくられる。たいていの敵は一気に倒すことが出来る。5,000pts。
- クロスパネル
- ピンクの弧が十字に配置されている絵柄。取ると、そのパネルを中心に上下左右のパネルがめくられる。1,000pts。
- クロック&タイムパネル
- クロスパネルに似た絵柄だが、ピンク色は1方向のみで、2~3秒ごとに時計回りに向きが変わる。パネルを取った時点でピンクの弧の向いている方向にパネルがめくられる。1,500pts。
- ムーンパネル
- 月の絵柄。フィールドが真っ暗になり、取った時点でフィールドに現れている通常パネルがスターパネルに置き換わる。ただし、主人公キャラ、敵キャラ、特殊パネル(元々のスターパネルも含む)は明るいままである。3,000pts。
- サンパネルを取ると、フィールドに明かりが戻り、ムーンパネルによって出現したスターパネルは消失する。
- その面の点滅スターパネルを取った後にムーンパネルでスターパネルを稼ぐとハイスコアを狙える。点滅スターパネルも再度取得できる。
- メタルパネルも真っ暗になり認識できなくなるので、取得するステージを間違うとクリアすることが難しくなる。
- 1人プレイ時にミスすると、ムーンパネルの効果は消失しその面の再プレイとなる。
- アタックパネル
- オレンジ地に白ヌキでパチンコの自動打ち出しハンドルのようなマークの絵柄(面によっては色が違うものもある)。中心を通過すると、主人公の向いている方向に外壁まで飛ばされる。この時敵にぶつかると、敵を倒すことが出来る。また、アイテムを取ると、2倍の効果・得点を得られる。1回弾かれるごとに100pts。
- 効果を発揮してから一定時間はパネルが回転し続け、その時にはどの方向からパネルに乗っても、最初と同じ方向に飛ばされる。パネルが回転状態のまま一定時間が経過すると、通常パネルになる。
- スペシャルボーナスパネル
- アタックパネルが点滅している物。中心を通過すると、主人公の向いている方向に画面の外まで飛ばされる。そしてスターパネルが大量に入手できるボーナスステージに行ける。一回弾かれるごとに100pts。
[編集] その他のパネル
- エネミーパネル
- 正方形の渦のような絵柄で、色はステージにより異なる。敵の数が一定数以下の時にこのパネルがあると、敵が1体湧き出てくる。湧き出た後は通常パネルになる。
- メタルパネル
- いわゆるブロック。外壁と同様、敵をぶつけて倒すのに使える。主人公、敵キャラは上に乗ることは出来ないが、一部の敵(もしくは制限時間経過後の大半の敵)はこのパネルを破壊することが出来る。また、アタックパネルの効果で飛ばされている時にこのパネルにぶつかっても破壊できる。しかし、破壊しなくても、他のパネルと同様にパネルをめくることでこのパネルを画面から消すことも出来る。
- ガレキパネル
- メタルパネルが壊れた跡。通常パネルと同じように通過できるようになる。
- ロックパネル
- 四隅を鋲で留められたパネル。これ以上めくることが出来なくなる。
- イラストパネル
- アーティストに落書きされたパネル。これ以上めくることが出来なくなるが、サンパネルによって封印を解除することが出来る。1人プレイ時にミスするとイラストはすべて消去される。
[編集] 『Mendel Palace』での主な変更点
- 面が一部差し替えられエネミーパネルが除去された面、パネル層が少なくなった面など難易度を抑えた面が増えた。
- ただし表面にてQuinty裏面でも特に特徴的な16面、難面とされる98面・99面が終盤に登場する。
- ウォークマン(青)、キッドが主人公の目の前で方向転換する。
- アーティストの落書きで、裸体がセーラー服に差し替えられている。
- 表現規制の厳しい海外で販売するための自主規制と思われるが、何故かジャンパー(裸)は登場する。
- コテージステージの10面、クラブステージの10面、マッシュルームステージの10面にクインティが敵として登場する。
- 使用する魔法はそのステージに登場した敵に変身する魔法1種類のみ。