クイズMr.ロンリー
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クイズMr.ロンリー(くいずみすたろんりー)は、1982年4月17日~1987年3月21日まで放送された視聴者参加のクイズ番組。製作はMBS・東通企画。司会は落語家・タレントの桂文珍。
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[編集] 概要
元々は関西ローカル番組だったが、1983年10月2日~1985年9月29日までは毎週日曜TBS系列で13:00~13:54(1985年4月7日以降は13:40~14:24に短縮)の全国ネット番組として放送され、裏番組の「パネルクイズアタック25」(ABC制作・テレビ朝日系)・「スーパージョッキー」(日テレ系)に視聴率的に迫る勢いを見せたが、1985年10月6日からは逆に関西ローカル番組に戻った。
1991年4月に火曜日のゴールデン枠(関西ローカル)19:00~19:30の時間帯で一度「クイズMr.ロンリー2」として復活、テーマ曲やタイトルロゴも一新(司会の文珍は続投)したものの、こちらは半年で終了。なおこの番組終了後に、笑福亭鶴光と角淳一と羽野晶紀出演の「鶴光・角のWAHAHAのお家」をスタートさせたが、視聴率不振で4ヶ月で打ち切られた。
クイズに答えるのは男性で、女性30人はクイズを出題し、男性はクイズに答えて正解し続けないと賞品・賞金はもらえなかったが、女性はクイズを出して相手が正解しただけで賞金・賞品獲得という女性優位のクイズ番組だった。そのため男性差別番組であったとの批判がある。
なお、収録はMBS千里丘放送センター(大阪府吹田市)内にある「ミリカホール」での公開収録だった(「がっちり買いまショウ」「ヤング!おー!おー!」<末期>「ダイビングクイズ」なども収録された)。
[編集] ルール
- 出題する女性の決定は、各人の席のランプがランダムに点滅する中、解答者がボタンを押し、その際にランプが点滅している女性が出題役となった。女性は出題の前に正解した時に獲得できる賞品のパネルを35枚(途中から30枚)の内の中から1枚を選ぶ。
- 解答者が正解すると、解答者の獲得賞金金額が増え、出題者も同額の賞金が獲得出来た。また同時に賞品も獲得できた。
- また、賞品のパネルには「ボーナス」「キッス」「デビル」の3枚が特別賞として用意された。
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- 「ボーナス」は正解した場合にその問題の賞金が2倍となる。但しその後解答者側が不正解した場合でもボーナス賞金は確保される。
- 「キッス」はもう1枚賞品を選択することが出来る。更に正解すると出題者が解答者にキッスをプレゼントできる。
- 「デビル」は正解すれば賞金・賞品は出題者・解答者双方でもらえるが、不正解だとその解答者に出題した女性の賞金・賞品は全部没収となる。
- 更に1986年12月からは「ボーナス」のパネルがなくなった代りに「ルーレットマーク」というものが新設された。これを引くと、出題者はルーレットで正解した時の賞金の倍増に挑戦し、正解すれば1問につき「1UP」2問分、「2UP」なら3問分の正解数と賞金が加算される。また「☆」マークを引いた場合は問題解答前に自動的に賞金を獲得。「ガイコツ」マークだと、女性は賞金がもらえないとともに、解答者も今までの正解数と賞金は全て没収された上で改めて第1問目から再スタートするというものだった。
- 解答者は一度でも間違えれば失格となり、それまで獲得していた賞品は没収され、賞金は半額にされた。
- なお、出題者決定前なら自ら途中でクイズを終了することも可能(フジテレビの「クイズ$ミリオネア」で使われている「ドロップアウト」のようなもの。)で、その際には獲得していた賞金全額と賞品は獲得出来た。
- また、12問正解してパーフェクトを達成した場合は、天井から花吹雪と風船が降り、賞品と賞金50万円を獲得。
- 各回の最高正解数の解答者は、クイズ終了時にチャンピオン席に座った(最初の解答者はもちろん無条件)。
- 後の解答者がチャンピオンの正解数を上回った時点で、それまでのチャンピオンは「転送(退場)」され、スタジオから追い出されてしまった(CGで編集され、異次元空間へ吸い込まれる設定をしていた。)。その手法とプロットは「クイズ!!ラブラブジャンプ」(日テレ系)のジャンプクイズで時間切れの時に地下室へ沈められる手法と「クイズタイムショックII」(テレ朝系)での白煙に包まれて退場させられる手法と「バリキン7 賢者の戦略」(TBS系)での前期ルールの最終ゲームのフェンシング対決での敗北による姫の処刑シーンに生かされた。
- 放送時間終了時点でチャンピオンの座を守った解答者は、海外旅行への挑戦権を獲得。その際の解答形式は通常と同じで、見事正解すれば天井から花吹雪と風船が降り(後に、『NHK紅白歌合戦』の優勝決定のように大量に降って、エンディングまで降り続いた。)、解答者・出題者双方が海外旅行を獲得出来た。
解答者は男性限定。また、出題者は女性限定。(特別企画では逆パターンもあった)
なお、「クイズMr.ロンリー2」では若干ルールが変更された。以下にその概要を示す。
- 「クイズMr.ロンリー」時代は各回の優勝者が海外旅行に挑戦していたが、「クイズMr.ロンリー2」時代は累積で5人勝ち抜かないと海外旅行に挑戦権を獲得出来なくなったことが大きな違い。
- この時はパーフェクト達成の問題数が10問となった。また賞品パネルもこれまでの30枚から9枚に変更された。
- また特別賞(1UP、2UP、キッスの各マーク。ガイコツマークは廃止)を引き当てた場合はもう1枚賞品パネルを引くことが出来る。
- チャンピオン席に座った後、後の解答者が自分の正解数を上回れなかった場合は1人勝ち抜きとなった。
- チャンピオンとして5人勝ち抜きを達成するか、解答者としてパーフェクトを達成すれば、オーストラリア旅行への挑戦権を得られた。その際の解答形式は通常と同じで、見事正解すれば解答者・出題者双方がオーストラリア旅行を獲得出来た。
- なお、解答中に放送時間がなくなった場合、解答者とチャンピオンはその時点での正解数及び勝ち抜け人数を維持したまま、次週の放送で改めてクイズを続けることになっていた。
- 番組の最後には「女性のためのハワイチャンス」というコーナーがあり、解答形式は通常と同じで、番組終了時点での解答者が解答した。見事解答者が正解できれば出題者のみがハワイ旅行を獲得できたが、解答者は何ももらえなかった。
[編集] お約束
- 「○万!○万!」
- 獲得賞金が高額になってくると、解答者のクイズ挑戦終了を阻止するために、出題者側が一斉に金額を連呼していた。
- 「せーの、転送!」「OOへ転送!」
- 後の解答者に正解数を追い抜かれ、旧チャンピオンが「転送」される際に、文珍とその時点の解答者、さらにはその回答者の応援団(観客席にいる)がそろって発する決め台詞。転送終了後は文珍が「あらら~消えましたねぇ~」「消えてしもうたがな。」「消えてどっかへ行ってもうた~」とクールに言うのがお約束だった。
[編集] 「クイズMr.ロンリー」時代の番組スポンサー
1982年4月~1983年9月までは不明だが、1983年10月2日~1985年9月26日の全国ネット時代まではアルインコをはじめ、チョーヤ梅酒、メガネの三城などの複数社提供だった。(この中には現在放送中の「アッコにおまかせ!」のスポンサーである富士薬品も当時番組のスポンサーだった。)
[編集] 似たようなコンセプトを持つ番組
- 新春欲望クイズ 女は度胸男はIQ(フジテレビ系)
- ライオンのいただきますⅡ・クイズいただきます(フジテレビ系)
- クイズ$ミリオネア(フジテレビ系)
- クイズ!!ラブラブジャンプ(日本テレビ系)
[編集] 番組の移り変わり
[編集] 全国ネット時代
TBS系 日曜13:00台(1983年10月~1985年3月) | ||
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前番組 | クイズMr.ロンリー | 次番組 |
笑いころげてたっぷり枝雀 (ローカル枠へ降格) |
13:00 - 全日本ドレミファミリー歌合戦 13:40 - クイズMr.ロンリー |
TBS系 日曜13:40~14:25(1985年4月~9月) | ||
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前番組 | クイズMr.ロンリー | 次番組 |
13:00 - クイズMr.ロンリー 14:00 - 日本列島縦断クイズ! |
13:00 - キンキンの歌え!新婚カンコン 14:00 - ローカル枠 |
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