オルフィスム
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オルフィスム(オルフィズム。Orphism, Orphisme)とは、キュビスムの影響を受けた、フランスにおける絵画の一傾向の呼称。
その傾向は、ピカソとジョルジュ・ブラックのキュビスム作品における抽象化をより押し進め(一部には、抽象絵画といってもいいような作品も含まれる)、一方で、2人の作品では(一時)失われた色彩を自由に使った華麗な作品となっている。
具体的な画家としては、諸説あるものの
- ロベール・ドローネー(Robert Delaunay; 1885年-1941年)cf. エッフェル塔を描いた作品が有名
- フランティセック・クプカ(Frantisek Kupka; 1871年-1957年)
- フランシス・ピカビア(Francis Picabia; 1878年-1953年)
- マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp; 1887年-1968年)
- ジャック・ヴィヨン(Jacques Villon; 1975年-1963年)
- フェルナン・レジェ(Fernand Léger; 1881年-1955年)
などがあげられる。シンクロミズムに属する画家を含める考え方もある。(上記のうち、特に、ドローネーとクプカが、最も抽象化の方向を押し進めた。)
この呼び名は、ピュトー・グループの一部の作家の作品等を指して、1912年にギョーム・アポリネール(Guillaume Apollinaire; 1880年-1918年)が呼んだことにはじまる。オルフィスムという言葉の由来は、ギリシャ神話のオルフェウス(竪琴の名手。Orphée)にあり、アポリネールは、この傾向に属する作品の色彩の豊かさを、「音楽」に託して比喩的に示そうとしたといわれる。
オルフィスムの終わりは、1914年ごろとされている。
オルフィスムについては、作家または作品に必ずしも共通性がなく、ジャンル分けとして余り意味や必要がないのではないか、という批判も強く、キュビスムに解消してしまう論者もいる。