オルト
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オルト (ortho) は、ギリシア語で「正規の」を意味する接頭語である。以下の意味で用いられる。
- 6員環の芳香環において、ある置換基を1位にあるとしたとき、もう一つの置換基が2位にある関係を指す。また注目している置換基を1位としたとき、2,6位をオルト位と呼ぶ。この用法においては略号として o- を用いる。
- 同じ酸化物を水和して得られるオキソ酸の中で最も水和度の高いものをいう。遊離の状態では存在せず、誘導体のみが知られているものもある。オルトホウ酸 (B(OH)3)、オルトケイ酸 (Si(OH)4)、オルトリン酸 (O=P(OH)3)、オルトギ酸 (HC(OH)3) など。
- 核スピンが0でない原子核が分子内において等価な位置に二つ以上有る時、その分子は核スピン修飾(Nuclear spin modifi cation) による核スピン異性体を持つ。その中でもっとも合成核スピン量子数が大きい物をオルトという。
例)オルト水素 ortho-H2 (I = 1)、 ortho -CFH3 (I = 3/2)