エーベルージュ
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エーベルージュは、富士通より発売されたゲームソフトである。 ワーランドシリーズの1作目として1996年にWindowsとMacintosh向けの育成(恋愛)シミュレーションとして発売された。コンシューマーゲーム向けの移植版は、タカラよりプレイステーションとセガサターンで発売された。
ワーランドシリーズでエーベルージュの名前が付くものに以下の作品がある。
- エーベルージュスペシャル
- エーベルージュ2
エーベルージュシリーズとは別に以下の作品もワーランドシリーズに含む。
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[編集] 作品解説
カダローラという国にある7つの魔法学園の1つであるトリフェルズ校での学園生活である。 ゲームの最終目的はカダローラがある星、ワーランドに訪れつつある危機を回避するための巨木の復活となる。
ゲームはカダローラという国にある魔法学園の初等部に入学するところからスタートする。 前半は初等部で2年間、後半は高等部で3年間の学園生活を送り卒業するまでとなる。 このゲームの目的は2つあり1つはクラスメートの誰かから告白を受けること、 もう1つは卒業後の職業と結婚相手である。(告白をした女性と結婚するとは限らない。)
[編集] 登場人物
- カレナック・ルシヨン
- 愛称はナック。エーベルージュの主人公でプレイヤーの分身となるキャラクター。ゲーム内ではプレイヤーが操作するため、無難な性格となっている。ドラマCDの方では性格付けがされており、生真面目だが気が弱く、人が良いため頼まれたら嫌とはいえない性格であった。しかし困った人を見捨ててはおられず、常に周囲に優しく接する。
- はっきりとは決められていないが、ノイシュと仲が良いという設定である。また創造魔法の素質があるらしく、ザクセン学園長はそこを見抜いたのか、またはナックの父親のツテか、トリフェルズ魔法学園に入学する事となった。
- ランツ・ルシヨンという弟がおり、エーベルージュ2の主人公がランツという設定になっている。
- ノイシュ・アマルフィ(Noicshe Amolphy)
- 初等部でのナックのルームメイト。アンヘル種族という特別な種族であり、そのため初等部では中性でありながらも男子という位置づけでナックと共に過ごす。ゲームではプレイヤーの操作によってその後のノイシュの性別が変化する仕組みになっている。好感度が高いと女性へ変化してヒロインとして、好感度が低いと男性としてナックの親友という形で接する事となる。
- 実は女神エーベの転生者という設定であり、女性となったノイシュとハッピーエンドを迎えないと、世界は滅亡してしまう。そのためかドラマCDでは女性として登場しており、中性から女性へと変化した自分に戸惑いと不安を持っている。
- コー・ダインハート(Coh Dainhart)
- シャルロッツの羊飼いの娘。伝説の探検家であるマンハイムに憧れており、女の子ながらも将来は探検家という夢を持っている、負けん気が強い努力家。身長が低い事がコンプレックスであるが、バーケット部にてそのハンデをものともせず活躍している。ゲームの方では説明書のキャラクター説明に載っていなかったため、登場時に驚いたキャラクターも多かった。ドラマCDではゲームよりやや幼稚化しており、以降のエーベルージュSPでもその傾向が続いたため、批判の声もチラホラと挙がっている。
- 普段はトリフェルズ周辺を探検しており、幼いながらも探検家としての知識は豊富。高等部ではゴスローさんのお店によく出入りしては探検についての話をよく聞いてたりする。
- フェルデン・マテウセス(Ferdene Mutheucess)
- 物静かで本を愛する読書家。一見気弱そうに見えるが芯は強い。大陸で有名な小説家の娘として生まれ、カダローラに亡命し、王都に移住してきた過去を持つ。物語のヒロインの中では比較的最初に出会う事が出来るが、先の理由のためか、何気に王都の下町の魔法学校からトリフェルズに転校していたりする。文学部所属で、何処へ行くにも本を持っている。ドラマCDでも本をとにかく手放さなかった。
- 幼少の経験や本を愛し読んできたため、周囲より大人びているが、逆にそのために周囲から浮いている一面もある。初等部と高等部では髪型が大きく変わってしまったため、ユーザからは賛否両論が飛び交っている。
- モリッツ・コルマール(Morutes Colmarl)
- 王都出身の明るく元気な情報屋。大のおしゃべり好きで、特に噂話に目が無い。その情報収集能力はネルトよりも高いが、そそっかしい一面もあるため誤情報が多いのも特徴。彼女の部屋へ遊びに行くと、他の女の子の好感度や趣味等を彼女流の言葉で教えてくれる。
- 何気にヒロインの中で、ドラマCDに出演出来なかった可哀想な子だったりする。ドラマCDでの彼女の活躍を見たかったというファンも多かった事だろう。
- カステル・アンダルシア(Castele Andalsiea)
- プライドの高い良家のお嬢様。名前から分かる通り、アンダルシア出身の南方旧地方貴族のお嬢様。歌が巧く、スタイルも良いため、フェルデンとは違った意味で大人びている女性。色々と共通点の多いエルツの事を意識しているらしく、幾度となく衝突を繰り返している。テレスクラブに所属しているが、歌を愛するために音楽クラブにも在籍している影の努力家。同じ貴族のスタンベルクとは気が合うらしく、よく一緒にいる。
- 自分の家柄にプレッシャーを感じているためか、自由に恋愛できない事に悩みを抱いている。ドラマCDでもその面に即した話が用意されている。
- エルツ・キルケニー(Elts Kuilcheny)
- 王都の下町のバーの娘。父親は家出し、バーで踊り子をしている母親に女手一つで育てられるという不遇の過去を持っている。そのため他人を信じるという事が苦手であり、周囲からは一線置いている。思い込みが激しい面があり、度々周囲とは騒動を繰り返す。ドラマCDでは友達がいない、とこぼす面もあるが、何だかんだでナックの周囲の女の子達と仲良く過ごしている。
- 演劇に関する情熱は並々ならぬ物があり、将来は女優になることが夢だという。エルツもカステルの事を意識しているらしい。エーベルージュ2では女優になったエルツが登場する。
- リンデル・ファルケン(Rinder Valkenn)
- バートバイルの武術魔法道場の娘。負けず嫌いで男勝り。「女のくせに」とバカにされるのが大嫌いで、スタンベルクとは犬猿の仲。さっぱりした性格だが、本人は女の子らしさに憧れを抱いているらしい。ゲーム内ではスタンベルク達に決闘を挑んだり、苦手な治癒魔法に挑戦するというものがある。男勝りな彼女だが、どれも彼女の女の子らしさを垣間見る事が出来る。
- ドラマCDでは三石さんが声優を担当した事から、ヒロインの中でも出番が多かった。トリフェルズ魔法学園初等部編では、スタンベルクと争ってばかりで、それ以外の出番が少なかったのが残念か。
- ユーロス・プロバンス(Euross Prombanth)
- ケンルスビュヘルの農家の娘で、動物を愛する優しい女の子。ナック達とは初等部で共に過ごすが、病弱なために中等部以降は療養のため、治癒魔法が盛んなシャルロッツに移ってしまう。エーベルージュSPでは、高等部にて彼女と文通をする事が可能であり、文通を続ければ成長した彼女と再開する事が出来る。
- 動物は好きなのだが昆虫は苦手らしく、バイケルによくいじめられている。初等部時代ではソバカスのあった彼女だが、高等部にて成長した彼女はソバカスも消え、かなりキレイな女性となっている。
- ミュラー・ヴィアンデン(Mular Vianndheng)
- フォルラーツ・ガントラム(Forlarz Gamtorhm)
- マリエン・リースリング(Mariann Reathling)
- ヘレン・ネフェルティ(Helen Nefertie)
- アリエル・ボルニッシュ()
- スタンベルク・バルセロス(Stainberg Valtheross)
- バイケル・デラーテン(Vaichel Delharten)
- ハイデル・デラーテン(Heiderr Delharten)
- ネルト・ケンダーマン(Nelt Kendahmen)
- ザクセン・リースリング()
- 妖精ホロマー()
[編集] 関連ゲーム用語
- エーベルージュ
- ワーランドの救世主、エーベにまつわる伝説の集大成。
- ワーランドに再び訪れる危機の回避方法も載っているらしい。
- ワーランド
- 全ての物語の舞台となる、魔法と伝説に彩られた土地。
- 名前の由来は「ワールド+ランド=ワーランド」という事らしい。
- エーベ
- 巨木の再生によってワーランドの危機を回避したとされる人物。
- 女神として崇められ、12月26日はエーベが降誕した日として降誕祭が行われている。
- 巨木
- はるか昔にワーランドの環境を維持するために作られたシステム。
- 過去にワーランドが危機の陥った時、エーベが巨木を再生させたとされる。
- アンヘル種族
- ワーランドに住む少数民族。
- 12歳までは男女の区別がなく「中性」とされ、子供の頃に育った環境により、その後の性別が決まる。
- カダローラ
- ワーランドの中の王国の一つで、首都トリフェルズを中心に、7つの大都市が含まれる。
- 創造魔法の研究に力を注いでいる、世界でも有数の魔法のメッカである。
- トリフェルズ
- 創造魔法研究の中心地であり、主人公であるナックの通う魔法学園もこの街にある。
- カダローラの王都ともいえる街で、国王の誕生日には、国王自身も参加する盛大なパレードが行われる。
- 政治、経済、魔法の全ての中心地。
- レジデンツ
- 文学の街。
- 昔から学園都市として知られ、いくつもの魔法学園が存在する。
- リューデス
- フォルラーツが好きな科学者の町。
- 科学と魔法を融合して利用する研究が行われており、バーチャルディスクもここで開発された。
- ケンルスビュヘル
- 冬には豪雪に見舞われる風車の街。
- 芸術家の町としても知られている。
- マンハイム
- カダローラ辺境の、山岳地帯にある街。
- 屈強な住民が数多く住んでおり、毎年強力なスポーツ選手を多数輩出している。
- また、マンハイムという名は冒険家の名前に由来しており、コーが憧れる街でもある。
- シャルロッツ
- 治癒魔法が盛んな事で知られる、深い山奥にひっそりとたたずむ静かな街。
- 療養所も数多くあり、遠くから重い病気に悩まされる多くの患者がこの街を訪れる。
- バートバイル
- カダローラの主要な港町で、武術魔法が盛んな街でもある。
- この街には様々な船が停泊しており、武術魔法と工業との関係が密接である事をよく表している。
- テレス
- ラケットを使ってボールを打ち合う、テニスの様な球技。
- テニスと同様、上流階級のスポーツとされている。
- バーケット
- バスケットボールの様に、5人編成のチームで、相手ゴールにボールを投げ入れる事を競うスポーツ。
- リッカー
- 1チーム11人の選手で、手を使わずにボールを相手ゴールへ蹴り込むサッカーの様なスポーツ。
- サッカーと同じく、ゴールキーパーだけは手を使っても良いとされる。
- 終焉
- 七色の花
[編集] 関連項目
- ファンタスティックフォーチュン
- トリフェルズ魔法学園