エロス作品
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エロス作品はオリジナルビデオの一種である。
1990年代後半から、やくざ映画、ギャンブル映画と並ぶオリジナルビデオの三大ジャンルのひとつとなった。
いわゆるアダルトビデオ (AV) とエロス作品は、どちらも性描写を扱う点では同じだが、AVが性描写そのものを売り物にした商品であるのに対し、エロス作品とはあくまでドラマであり、性描写はドラマを盛り立てるためのものである、という傾向がある。
例えば、AVにおいては局所および局所の接合部分にモザイクをかけることで販売を許可されているが、エロス作品の場合、モザイクの有無に拘わらず、局所および局所の接合部分を見せることは禁じられている。しかも、全裸での性交シーンについても、全身の動きが分かるのも検閲に引っかかる。ゆえに、性描写はソフトになる。このことによって、かろうじてエロス作品はAVの棚ではなく、一般の棚に置かれている。
しかし、上記はビジネス上の都合であり、ユーザーの側に立てば、どちらも性を売り物にした商品でありながら、性描写に制約が多いエロス作品はAVとの対比において分が悪く、劣勢に立たされている。
ギャンブル物のヒット作の10分の1以下の製作費、AV以下の製作費で作られることが多いのが現状である。
それでも、僅かとはいえ、固定客がいるので、投資額を少なくすれば、それなりに回収が見込める商品であるらしい。
意外にも、このジャンルは時代世相を反映した作品も少なくない。現実に起こりえるシチュエーションというのが受けているようだ。