エピゴーネン
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エピゴーネン (ドイツ語:Epigonen) は、文学や芸術の分野などで、先人のスタイル等をそのまま流用・模倣して、オリジナル性に欠けた作品を制作する者を指す。「模倣者・亜流」等とも言う。
[編集] 言葉の由来
「エピゴーネン」という言葉はドイツ語から日本語に入ったものであるが、元々は古典ギリシア語の「エピゴノイ( epigonoi, επιγονοι )」から派生している。エピゴノイは「エピゴノス」の複数形で、エピゴノス( epigonos )は、「後に生まれた者」を意味する。ギリシア神話では、アドラストスを指揮者とするテーバイ攻めの七将が敗死した後、十年後に、七将の子供たちが復讐を誓い、再びテーバイを攻めた故事に因んで、この七将の子供たちを、「エピゴノイ」と呼んだ。ここから「先人の行為の模倣者」というような意味のエピゴーネンが生まれた。
[編集] エピゴーネンの例
エピゴーネンの例は非常に多数存在している。オリジナルの芸術等に高い価値があり、エピゴーネンは芸術性などで劣っていることが通常である。(模倣した者の方が優れていた場合は、エピゴーネンとは呼ばず、「影響を受けた者」ということになる)。
歴史的に顕著なものとしては、古典ギリシアにおける様々な芸術と、その文化継承者であるローマの関係が、大なり小なり創造者とエピゴーネンの関係になる。特に、ギリシアの彫像技術は、高度な芸術品で、ペイディアスの作品などは古代において広く名声を博していた。
古代ローマは軍事的には卓越していたが、芸術的感性では凡庸なところがあり、ローマ時代に、古代ギリシアの彫刻像を模倣して造られた多数の彫像は、芸術的にオリジナルと比較しようもないものであった。ローマの彫刻家たちは、こういう意味で、ギリシアの彫刻家のエピゴーネンということになる。